- 1. 発達障害の子どもと一緒に映画館で映画を楽しむ方法は?
- 2. 自閉症スペクトラムの子どもと長時間のフライトや旅行を計画する際の工夫は?
- 3. 発達障害をもつ子どもの育て方について他の親からサポートやアドバイスを得る方法は?
コイ・ベアフットは米バージニア大学で奨学生として学び、バージニア地域では、テレビ、ラジオ、SNSやWebで知られている人物です。
発達障害の15歳のホイットマンが息子です。
父親のコイと息子のホイットマンが何年も一緒にもっている夢があります。
「息子が9歳だった頃から、ロサンゼルスに行きたいと思っていました。
息子は、映画や映画にかかわるものがとても大好きなんです。」
ホイットマンと双子の妹は2001年に生まれました。
父親のコイと妻は2009年に離婚し、ホイットマンは父とも母とも時間を過ごしています。
「息子のホイットマンは2歳の時に発達障害と診断されました。
息子は自閉症スペクトラムです。
息子はいつも一緒にいます。幸い息子は話すことができます。
発達障害の子の多くは話せないので、私たちは幸運でした。」
父のコイと息子のホイットマンは、映画館で映画を見たいと思ってきましたが、それは最初は難しいことでした。
「息子が初めて映画館に行った時、映画の予告編を座って見ることができませんでした。
とても刺激が強くてです。
車に戻って、予告編が終わるまで外で待っていました。」
今は、父子で映画館めぐりをしています。月に2,3回は映画を見ます。
「キッチンの壁には映画のカレンダーがあります。
息子が映画を選んで、チケットとポップコーンを買います。
息子はときどき立ち上がって走ったりしてしまうため、出口のドアのそばに座って見ることにしています。」
最初は、息子のホイットマンは他の子どもたちが見たがるような映画を選んでいたといいます。
「息子が大きくなるまでの間、約10年間アニメーションの映画は全て見ました。
キャンディーラッシュ、ウォーリーなど、息子は全てを見たがったのです。」
しかし、ホイットマンの好きな映画は変わってきたと言います。
「今は自分の年齢にあった映画を見たいといっています。」
父親のコイは、すべての映画を一緒に見てきたので、自分にとってもうれしいことでした。
「ワンダーウーマンを見ました。本当に楽しかったです。
スーパーヒーロー・パンツマンも見ました。」
家で映画を観ることもありますが、あまりホイットマンは好まないと言います。
「息子は映画館で、物語、俳優、音楽と過ごすのが大好きなんです。
映画館に行って、ポップコーンを食べて、映画を観る。それが大好きなんです。」
父親のコイは、息子のFacebookのページに父親の映画レビューを投稿したりします。
「息子のホイットマンは、ずっとロサンゼルスに行ってみたいと言っていました。
サンタモニカの桟橋、グリフィス天文台、すべての観光名所を観てみたい。
そして砂漠を見たいと思っています。」
そして、やっとそれが実現します。
「息子は15歳になりました。私は51歳です。
やっと何年も話していたことが実現します。
ユニバーサル・スタジオ、ディズニーランド、それらは息子にとっては魔法の場所です。
そのためには私はなんでも手助けをしたいと思っています。」
父親のコイが、友だちに相談をするとFacebookで友人たちは旅行のプランを提案したり、寄付をはじめました。
コイが、クラウドファンディングで$4250(約47万円)を募ると、それは1日で集まりました。
「私はその反応に圧倒されました。恐縮しました。すごい!」
シングルの親が、発達障害の息子をロサンゼルス、ハリウッドを連れていくには簡単ではないことを父親のコイは認めます。
「私は、どうやって困難を取り除くか考えました。
発達障害の15歳の子を、バージニア州からカリフォルニア州に送る方法です。
飛行機に乗せるのは困難だからです。」
半分は冗談ながらもこう言います。
「5時間から6時間のフライトの間に、息子がパニックを起こしてしまった場合には、
Youtubeやテレビのニュースに採り上げられてしまうかもしれませんので。」
発達障害の子の親はパニックの時に、何が本当に起きているのかを知っていると言います。
「子どもがパニックを起こすと、まわりの人がそれに恐怖を感じるのです。まわりに恐怖を与えてしまうのです。」
これまでの経験、忍耐、そして愛情が息子の発達を助けるといいます。
「発達障害の子の育て方のガイドブックはありません。
親はどこか深い海に投げ込まれたようなものです。泳ぎながら、理解をしていかなければなりません。
私は助けられています。
今は離婚した母親も、発達障害の親のコミュニティから支援を受けています。
同じような海で、同じボートに乗っている人たちと相談することができています。」
「理想としては、キャンピングカーが借りられたらいいなと考えていました。
移動中でも、息子は立ち上がることができて、ベッドやテーブルのまわりを歩いたりして動くことができます。」
そして、小さなキャンピングカーを借りることができました。
息子のホイットマンも、旅行の準備はもうできているといいます。
「一緒にプールにも、レストランにも行きます。
息子はドライブが大好きです。
この辺りを走ると、息子はここの歴史を話しながら、本当に楽しんでいます。」
ロサンゼルス、ハリウッドへの旅行では、息子のホイットマンが描いた絵などを旅行中からFacebookに投稿して、父親のコイは、この旅行の実現を助けてくれた人たちへの感謝を示したいと考えています。
「発達障害の子について、親として慣れなければならないことの一つが、会話があまりないことです。
話しかけても、返ってくることはあまりありません。」
しかし、その沈黙は父親の優しさに大きく答えているものなのです。
「静かなその時に、私は感謝しています。
私は、一緒に分かち合ったこの静かな瞬間が、本当はとても価値があるもので、
会話をするよりも、強く結びつけてくれることを学んできました。
私は、息子の父親になれて、本当によかったです。
私は息子を誇りに思っています。
これから大旅行を一緒に楽しめることにとても興奮しています。」
(出典・画像:米WTOP)
アメリカを東の端から西の端へ横断する大旅行、すごく楽しそうです。
キャンピングカーであれば、子どもが落ち着かず、うるさく騒いでも、大丈夫ですね。こんな旅行してみたいです。
私もうちの子どもといると癒やされますし、楽しいです。この子の父親で本当に良かったと思います。
そう思える状況につながっている、今までに支えて下さった、たくさんの人たちに感謝するばかりです。
発達障害の子と家族でアメリカ横断自転車旅
(チャーリー)