- 発達障害の人にはどんな支援が必要なのか?
- 発達障害の人が働く場を見つけるにはどうすればいいのか?
- 発達障害の人が持つ能力や才能を活かす方法は何か?
ソキル・ゾンネは、息子のラーズが発達障害だと診断をされて、就労するのに苦労をするだろうと考えました。
そのため、何かを身に着けさせようと思いました。
2004年にゾンネは、ITに関わる仕事ができるように、発達障害の人たちが訓練を行えるプログラム、スペシャリスターンを自分の国のデンマークで設立しました。
その後、米国デラウェア州のウィルミントンでも、前州知事のジャック・マーケルの支援を受け、そのプログラムを開始しました。
「前州知事は、デンマークでもうまく行っているのなら、ここ米国デラウェア州でもうまくいくはずと考えました。
それは、デラウェア州にはもっとたくさんの科学技術分野の仕事があるうえに、発達障害と診断された人もデンマークよりも多くいるためです。
私に電話がかかってきて話をしました。そして私はデラウェア州へ招待をされました。
こんな、リーダーシップのある政治家を、私は見たことがありませんでした。」
ゾンネは言います。
デンマーク語で「スペシャリスト」を意味する言葉のスペシャリスターンとこのプログラムを名付けたのは、発達障害の人にはすばらしい能力と才能を持っていることがあっても、まわりに伝える能力が足りなく自分を伝えることができないため、スペシャリストであっても見過ごされてしまっているためです。
デンマークでスペシャリスターンについて報道されると、世界中の親たちから子どもを、スペシャリスターンのようなプログラムに参加させるためにはどうすればよいか質問がきたといいます。
スペシャリスターンが、ここデラウェア州ではじまったとき、前州知事のマーケルはITサービス会社のコンピュータエイド社にゾンネを紹介し、発達障害の人たちがビジネスに貢献する可能性を見出しました。
今はニューヨークでも活動をしているスペシャリスターンは、SAP、IBM、JPモルガン・チェース、マイクロソフトなど世界有数のテクノロジー企業と提携しています。
スペシャリスターンが企業への推薦を検討するにあたっては、発達障害の人たちはレゴ・マインドストームを使ったロボットを作る4週間のトレーニングの後に、プレゼンテーションを行います。
ゾンネによると、このスペシャリスターンを経由して今年度には200人が雇用され、
そして、より多くの企業に発達障害の人を革新、イノベーションを起こす人として期待してほしいといいます。
「イノベーションは、多くを占める、ふつうといわれる人たちからは生まれることはないと考えます。
だからこそ、発達障害の方のような人たちにもっと注目をする必要があるのです。」
(出典・画像:米Technicaly Delaware)
米国においてのITの発展、強さはこういった考え方が根底にあるからだと思います。
みんな違っていい。ぞれぞれの人がもつ能力、才能、人を尊重し、目に見えるかたちで適切な待遇も行う。
そして発揮される。
人類の進化についてもこういう話がありました。
人類進化において発達障害の人は重要だった
(チャーリー)