- レゴ療育は、どんな効果があるのか?
- ケリーが生徒に対して大切にしていることは何か?
- レゴを使った教育の取り組みは、どのような成果を上げているのか?
カレイズ・ジェーンはエンジニア、タイロン・ポーはサプライヤー、メガン・クルーは建築作業者。
はたから見ると、それは3人の子どもと大人がレゴで遊んでいるだけのように見えます。
しかし、そうではありません。
3人の子どもは、特別支援の先生で、レゴ療育をするケリー・リチャードソンと一緒にいるのです。
それぞれが役割をもって、共同してレゴで作っているのです。
ケリーは、9週間この子どもたちと一緒にレゴをを行ってきたことをうれしく思っています。
「最初は、むちゃくちゃでした。
しかし、ここ数週間で、子どもたちはコミュニケーションができるようになって、少し話し始めました。」
ケリーが言います。
「このレゴ療育の機会に学んだコミュニケーションのスキルは、学校の教室に戻ってもなくなりません。
このためにレゴ療育を行っているのです。
私がうれしくなるのは、レゴで組み上がったものを見ることではありません。
コミュニケーションができるようになって、作り上げていくのを見ることです。」
ケリーとのレゴ療育を行う前は、子どもたちはコミュケーションを行うこと、集中してものごとに取り組むことが困難でした。
それが今は、話をして、きちんと行っています。
「学校の教室に戻っても、ふだんの生活でも、ストレスが多くなるスーパーマーケットのようなところにいっても、我慢できるようになります。待ったり、何か欲しかったら伝えることができるようになります。」
レゴ療育で、コミュニケーションや、我慢すること、日常起きる問題への対応ができるようになると言います。
「私は特別支援教育について学んできました。そしてレゴ療育について特に取り組んでいます。
それは、本当に効果があったからです。」
学校の教室で行ってみたのが始まりです。
「毎回、立派な工作をすることは無理です。
しかし、子どもたちは紙と鉛筆だけの授業を好みません。
そこで、いくつかのアイデアとあわせてレゴを使うことにしました。」
すぐに、学校の教室に入るとレゴの時間が待ちきれない生徒が現れて、この取り組みが成功したことがわかりました。
「これによって、素晴らしいクラスになりました。
発達障害の子に限らず、勉強をしたがらない、様々な障害の全ての子どもたちによいものでした。」
ケリーは、簡単なものではなかったと言います。
他の生徒とうまくできない、つらい時間を過ごしている生徒がいた頃もありました。
しかし、そういった子どもたちも、ついには自信を取り戻しました。
「とても大きな生徒がいます。」
その生徒は行動に重度の問題があり、ケリーを悩ませてきました。
「しかしレゴをみつけると、決められた場所に座って、私を見て、笑顔になっていっしょに遊びます。
それぞれの生徒にそれぞれの個性があります。
私が彼であったなら、どんなにつらいことでしょう。
話すことができないのです。
何かあっても、伝えることができないのです。
自分の世界を持つことができないのです。
しかし、ときどき私たちを見て、笑顔を見せてくれます。
笑顔には理由があるのです。
その笑顔は本当にすばらしいものです。
そして、その瞬間こそがコミュニケーションの始まりです。
しかし、大変でした。本当に大変でした。
彼のせいではありませんが、彼は一日中、自分が何をしているのかわかりませんでした。」
困難に直面する時期を経て、ケリーはレゴによる療育方法をつかみました。
「いつも生徒の立場になって考えるようにしています。
どう思うか?
そうして、たくさんの困難を通じて、どんな生徒なのか、どんな状況なのかがわかってきます。
ついにはみんなが素晴らしいものをもっていることが分かってきます。
あとは、生徒たちが楽しくいられるようにするだけです。
私は、生徒たちが自分で成し遂げたことを理解して欲しいと思います。
成し遂げた生徒たちを誇らしく思います。」
(出典・画像:ニュージーランドsunmedia)
ひとりでレゴブロックで遊ぶだけでも、想像をして組み立てることから、よいだろうとは思いました。
さらに、複数人で役割をもって、先生もついて行うことによりコミュニケーションの発達にも役立つわけですね。
(チャーリー)