- 発達障害の体験を他者に理解してもらうためにはどうすれば良いですか?
- 発達障害の人が会話やコミュニケーションで経験する困難はどのようなものですか?
- 発達障害の人が感じる感覚過敏を他人に理解してもらう方法はありますか?
英国ロイヤル・カレッジ・オブ・アートを卒業したヘジュ・キムによって作られたこのキットは、発達障害の人の舌の感覚を再現するために飴を使ったりします。
キムは3つの器具と、スマホアプリを利用するこのプロジェクトを始めました。
「発達障害を共感する架け橋」というプロジェクトです。
6種類のおかしな形のペロペロキャンディーは、舌の動きを邪魔します。
これによって、会話することが困難になります。
はっきりと話せないことによって、発達障害の人が抱える困難がわかります。
AR(拡張現実)のヘッドセットをつけると、目の前の光景が、違ったように見えます。
視界がせまくなったり、2重になって見えたり、黒い点で邪魔されます。
聴覚過敏は、近くの音が大きくなって聞こえるヘッドフォンによって再現されます。
「全ての雑音と音が大きくなって、ゆがみ、入り混じって聞こえます。
そのため、会話をすることはとても難しくなります。
発達障害の人は、まわりの雑音を消すことが困難になります。」
このキットを作ったキムの弟は発達障害です。
そのために、この弟が抱えている困難を知ってもらうための方法を探していました。
キムはこのキットを利用しやすく、多くの人に利用してもらうために、安い材料を使いました。
そして、発達障害の人にも好まれる、落ち着いた色でデザインをしました。
「多くの人が共感をし、知ることができれば、発達障害の人とその家族とつながることができるのです。
数分間だけでもこのキットを利用すれば、その人たちの違う世界がわかるはずです。」
彼女は意図的にキットを作りやすく、幅広い聴衆と共有するための方法として、低コストの素材を使用しました。また、自閉症の人が好む低い覚醒の色でデザインしました。
(出典・画像:英dezeen)
多くの方が、自分が見ている世界とは違う世界を見る。
そして、違う世界を見ている人がいると、この体験を通じて理解する。
違う世界を見ている人への意識が生まれて、接し方も変わるはずです。
世界に対する自分の見方や、人についての理解も変わっていくはずです。
別の体験できるVR動画もあります。
自閉症を体験する360度VR動画
(チャーリー)