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幼稚園と特別支援学校、自閉症の子への先生の捉え方の差。研究

time 2025/03/19

この記事を読むのに必要な時間は約 4 分です。

幼稚園と特別支援学校、自閉症の子への先生の捉え方の差。研究
  • 自閉症についての理解を深めるためには、どのような教育やサポートが必要ですか?
  • 自閉症の子どもたちが安心して学べる環境を作るためには、周囲の人々にどのような理解が求められますか?
  • 教師はどのように自閉症の特性に対して不安を軽減し、効果的なアプローチを取ることができますか?

「自閉症」と聞くとどんなイメージを持つでしょうか?

自閉症は、コミュニケーションや社会的な交流が難しく、特定の行動を繰り返す特徴があります。
トルコのサカリヤ大学とアメリカのオハイオ州立大学の研究チームが、自閉症の子どもたちを教育する特別支援教育教師と幼稚園教師の認識や考え方を調査しました。

研究にはトルコのサカリヤ県内にある特別支援学校5校と幼稚園7校から、合計90人の教師が参加しました。
教師たちには「自閉症は○○のようなものだ。なぜなら○○だから」という形式で、自閉症について自分の認識や感じていることを自由に比喩(メタファー)で表現してもらいました。
その後、それらのメタファーを分析し、両教師グループの認識の違いを明らかにしました。

幼稚園教師は、自閉症を主に「希望」「独自性」「絶望」「未知」という4つのカテゴリーで表現しました。

「虹」「階段」「ギフトボックス」など、明るく希望を感じさせるメタファーを多く用いています。
たとえば、「虹」は各色が美しく、多様な可能性を表現し、「階段」は一歩一歩成長していく過程を示しています。
「ギフトボックス」は、中身が分からないために楽しみと不安が入り混じった感覚を表しています。

一方で、「底が見えない井戸」「流れに逆らって泳ぐ魚」など、困難や不安を表すメタファーもあり、自閉症の子どもを教える際に感じる困難や戸惑いが示されています。

特別支援教育教師は、自閉症を「発見」「神秘」「忍耐」「特異性」「ループ(繰り返し)」というカテゴリーに分けて捉えました。

「メタバース」「無人島」「謎解き」などのメタファーを挙げ、自閉症との関わりを『未知の世界を探求し、新たな理解を深める旅』のように前向きに捉えています。
また、「雪の結晶」「指紋」「タンポポ」などのメタファーは、子どもたちそれぞれが持つ独特な個性や違いを尊重する姿勢を表しています。
さらに、「試験」「壁を越える」といったメタファーを通じ、自閉症児との教育や関わりにおいては根気強さや長期的な理解が欠かせないことも示しています。

研究結果を踏まえ、幼稚園教師は特別支援教育教師に比べて自閉症についての不安や困難をより感じていることが分かりました。
これは幼稚園教師が自閉症の特性について十分な知識やサポートを持っていないためと考えられます。

そのため、幼稚園教師に向けて自閉症に関する研修を充実させ、早期介入や教育の質を向上させることが求められます。
また、特別支援教育教師の専門的な視点や知識を幼稚園教師とも共有することで、より効果的な教育環境を整えることが重要です。

自閉症の子どもたちが安心して学べる環境づくりには、教師をはじめ周囲の理解や協力が欠かせません。
この研究が、自閉症児の教育改善に向けた重要な一歩となることが期待されています。

(出典:BMC Psychology)(画像:たーとるうぃず)

「自閉症の子どもたちが安心して学べる環境づくりには、教師をはじめ周囲の理解や協力が欠かせません」

まさにそのとおりです。

うちの子は、児童発達支援センター、特別支援学校(小学校〜高等部)、放課後等デイサービス、そして現在通う生活介護支援施設、どこもすばらしい先生たちのおかげで、にこにこ過ごしながら、できることが増えて成長していきました。
本当に心から感謝し尊敬しています。これからもどうぞよろしくお願いします。

発達障害の自閉症の子どもたちが望んでいる「良い先生」とは

(チャーリー)


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