
- どのようにして発達障害を持っている人が職場でのコミュニケーションの課題を克服できるのか?
- 時間管理や優先順位を効率的に整理するための戦略は何か?
- 自閉症やADHDを持つ人が職場で持つ特性や強みをどのように活かすことができるのか?
アンドリュー・ブラウンが、自閉症の見習い地盤工学技術者としての経験を語ります。
彼が直面する課題と、それを乗り越えるための工夫、そしてこの分野で発揮できる強みについてお話しします。
私は自閉症です。この3つの言葉は、私の人生やキャリアの中で受け入れることを学んできたものです。
私は現在、地盤工学を学ぶ見習い技術者として働いています。
もちろん、大変なこともありますが、それだけではなく、たくさんの良いこともあるのです。
まず、私が日々直面している課題についてお話ししたいと思います。
私にとって最も難しいのは、社会的なやり取りやチームワークです。
これは少し皮肉なことでもあります。
なぜなら、私の仕事の中で一番好きな部分が、まさにチームで働くことだからです。
私は現在、Jacobs社のリーズ・トンネルおよび地盤工学チームの一員として働いています。
エンジニアとして、私はほとんどの場合、プロジェクトチームの一員として仕事をします。
そこでは、よく知っている同僚だけでなく、新しい人とも協力することが求められます。
それは対面でのやり取りであったり、オンラインでのやり取りであったりします。
私は環境の変化に慣れるのが苦手なので、新しい人と出会う際は、まずその人の専門分野やプロジェクト全体の背景について質問するようにしています。
これが会話のきっかけとなるだけでなく、自分の学びにもつながるからです。
また、私は言葉をそのままの意味で受け取る傾向があるため、暗黙の了解や非言語的なサインを見落としてしまうことがあります。
たとえば、緊急の依頼が質問形式で伝えられたとき、それが実際には「すぐに対応してほしい」という意味だと気づかないことがあります。
こうした問題を防ぐために、私は「その内容をメールで送ってもらえますか?」や「確認ですが、私がすべきことは○○ですね?」といった質問をして、タスクの内容を明確にするようにしています。
また、締め切りやスケジュールについても、事前に確認することを心がけています。
もう一つの課題は、グループでの会話です。
複数人が話す場では、話の流れを追うのが難しいことがあります。
そこで私は、会話の途中でメモを取るようにしています。
こうすることで、後で静かな環境で内容を振り返り、理解を深めることができます。
時間管理や優先順位の整理も私にとっての課題です。
これは人によって合う方法が異なると思いますが、私にとって重要なのは、自分に合ったやり方を見つけることです。
たとえば、日々の会議のスケジュール管理にはMicrosoft Teamsを使っていますが、主要なタスクの管理には紙の手帳を使っています。
また、簡単な計算や地盤モデルのスケッチをするためのノートも活用しています。
頭の中が散らかりがちなので、メモを取ることで考えを整理し、スムーズに作業を進めることができます。
私は週単位で計画を立て、それに沿って動くのが好きですが、エンジニアの仕事はそう簡単にはいきません。
プロジェクトの優先度が変わったり、予定していた資料が予定通り届かなかったりすることは日常茶飯事です。
こうした変化に対応するために、私は日々の計画を定期的に見直し、柔軟に調整するようにしています。
最後に、自閉症のエンジニアであることの良い面についてお話しします。
私は論理的に考えることが得意で、数学的な思考を持っています。
これはエンジニアにとって非常に重要なスキルです。
また、私は常に知識を深めたいという探究心を持っています。
プロジェクトの目的や手法について「なぜそうするのか?」と問い続けることは、成長するうえで欠かせない要素です。
私は、仕事の目的をしっかり理解したうえで取り組むことで、より良い成果を出せると感じています。
そして何より、自分の仕事が形になり、実際の世界に影響を与えていることを実感できるのが、エンジニアの仕事の一番の魅力です。
この文章がすべての人にとって役立つわけではないかもしれませんが、私の考え方の一端を知っていただけたなら嬉しいです。
自閉症であることが、これまでの人生で私の目標を達成する妨げになったことはありませんし、これからもそうであるつもりはありません!
(出典:英GROUND ENGINEERING)(画像:たーとるうぃず)
紙の手書きのメモ帳は、自分向けのメモとしてはやはり一番便利だと思います。
自分で、自分にメールをするのも、昔から私はよくします。
端末や専用アプリなどにらわれることなく、検索してすぐに見つけられるので。
(チャーリー)