
- 自閉症の子供がテニスを楽しむために、どのような環境やサポートが必要ですか?
- 賑やかな環境に圧倒されずに、子供がテニスを学ぶための効果的な方法は何ですか?
- 親が子供のスポーツ活動に参加することによって、どのような利点がありますか?
英国で、お母さんが、自閉症のお子さんでもテニスを楽しめるように、新たなテニスプログラムを立ち上げました。
このプログラムは、英国ロウント・テニス協会(LTA)、LTAテニス財団、アイビーブリッジ市議会、そしてサウス・デボン・テニスセンターのコーチ陣の支援を受け、細部にわたって設計されています。
自閉症の14歳の子の母であり、サウス・デボン・テニスセンターのマネージャーでありテニスコーチのレスリー・クロッカーはこう言います。
「最近、忙しくて賑やかなテニススクールの環境に圧倒され、レッスンに参加するのが難しい子供たちが増えてきました。
また、自閉症と診断された、あるいは診断の過程にある子供を持つ親御さんからも、同様の声を多く聞くようになりました。
母親として、どんなお子さんも普通の子供たちと同じように、様々な体験をしてほしいと願っています。
しかし、実際には、放課後のクラブ活動として行われるテニスレッスンなどは、自閉症スペクトラム障害(ASD)を持つ子供たちには、あまりにも刺激が強すぎる場合が多いのです。
自閉症スペクトラム障害とは、生まれつき持っている神経の状態で、一般的に自閉症の子供たちは、コミュニケーションや社会的な交流、さらには音、匂い、触感といった感覚の処理に苦労することが多いのです」
そんな中、今年1月、サウス・デボン・テニスセンターでは、自閉症スペクトラムのお子さん向けに特別なテニスクラスをスタートしました。
このクラスは「Smashing Spectrum(スマッシング・スペクトラム)」と名付けられ、環境、社会、そしてコミュニケーションに関する多くの課題を抱えがちな自閉症のお子さんたちが、より快適にテニスを楽しめるよう工夫されています。
センターの健康とウェルビーイング担当エリス・スパイサーはこういいます。
「自閉症のお子さんは、一人ひとり感じ方が異なります。
ですから、レッスン内容だけでなく、レッスンを行う場所やその環境、そしてそこでの過ごし方も非常に大切です。
そこで、レッスンで何が行われるかを分かりやすく説明したブックレットを用意し、来場された際には、にぎやかなカフェから離れた専用のスペースをご提供します。
レッスンは柔軟に対応し、必要であれば親御さんも参加できるようにしています。
また、もしお子さんが刺激に圧倒されてしまった場合には、安心して休める場所もご用意しております」
さらに、この取り組みを支えるために、受付スタッフ、事務スタッフ、そしてコーチ陣全員が、自閉症に対する理解を深めるための研修を受講しています。
(出典・画像:英Kings Bridge Today)
体を動かすだけでなく、交流もできる機会はとても重要です。
ありがたいですね。
(チャーリー)