- 自閉症やADHDなどの見えない障害を持つ人に対して、どのように理解や支援が得られるのか?
- 子どもたちが多様性を受け入れるために、どのような教育や体験が必要なのか?
- 見えない障害に対する偏見をなくすために、どのような取り組みが効果的なのか?
新しいレゴキャラクターが自閉症などの「見えない障害」を表現しています。
レゴ社は「多様性を受け入れ、包摂性を重んじ、偏見をなくす」ために、ヒマワリのネックストラップが役立つことを願っています。
世界最大の玩具メーカーであるレゴは、自閉症などの「見えない障害」を持つ人を示すために使われるバッジとして知られるヒマワリのネックストラップを身につけたキャラクターを、初めてその世界観に取り入れました。
レゴは、ブロックの世界が現実をより反映することを目指しており、近年では様々な肌の色や文化、身体的および見えない障害を持つキャラクターを加えています。
これまでに、義肢やダウン症、不安障害、白斑症を持つキャラクターも登場し、子どもたちから高い評価を得ています。
今回レゴは、ヒマワリのネックストラップの活動を行っている「Hidden Disabilities Sunflower」という団体と提携しました。
このヒマワリのネックストラップは、本人が自分に見えない障害があることを自発的に示す手段として、世界90カ国以上で認知されています。
ヒマワリのネックストラップを身につけたキャラクターは、幼児向けの「デュプロ」シリーズから、大人向けの複雑なモジュール型セットまで、さまざまな年齢層を対象としています。
これらの商品は来年発売されます。
レゴのダイバーシティ&インクルージョン責任者、ローレン・フォン・スタッケルベルクは次のように述べています。
「世界中で愛されている玩具ブランドとして、私たちがどのようなキャラクターを作り、どのような物語を語るかは、子どもたちが世界をどう見ていくかに大きな影響を与えると考えています。
すべての人が祝福される世界を描くことで、多様性を受け入れ、包摂性を重んじ、偏見をなくす手助けになればと思っています」
レゴの調査によると、保護者の約8割が「現代の子どもたちは自分たちの世代よりも多様性と包摂性を重視している」と感じているそうです。
一方で、子どもたちは「みんなが平等に扱われること」(88%)を望み、「違いを教えてくれるおもちゃで遊びたい」(83%)と回答しました。
「フレンズ」シリーズの空港セットでは、大学生のキャラクター「ライアン」が登場します。
ライアンは、ノイズキャンセリングヘッドフォンをつけ、ヒマワリのネックストラップを身につけています。
また、「デュプロ はじめての空港セット」では、小さな子どもが空港に対する不安を克服する手助けを目的に作られ、スーツケースやぬいぐるみを持ったネックストラップをつけた子どもが登場します。
大人向けには、アイコンズ」シリーズ「チューダーコーナー」セットがあり、パブやショップ、アパートが再現された詳細な街並みが楽しめます。
このセットには、神経多様性を持つ女性キャラクターが含まれ、彼女のネックストラップは外出時に使用するため自宅の玄関にかけられています。
Hidden Disabilities SunflowerのCEO、ポール・ホワイトは、ネックストラップをつけることで「見えない障害があることをさりげなく周囲に伝え、少しの助けや理解、または時間が必要であることを知らせることができる」と説明します。
このネックストラップは、子どもや大人、場合によっては介助者など、何百万人もの人々が利用しており、役立つツールとなっています。
「障害のシンボルとして車椅子がよく使われますが、実際に車椅子を使う障害者は全体の7%に過ぎません」
ホワイトはそう語り、見えない障害が900以上存在することを説明しました。
これには、自閉症やADHD、認知症、パーキンソン病などが含まれます。
「イギリスでは5人に1人が何らかの障害を持ち、そのうち80%は見えません。
つまり1,200万人以上の人が対象です。
また、生まれつき障害を持つ人は17%で、残りの83%は人生のどこかで障害を持つようになります。
障害は私たち全員に関係する問題です。
より受け入れられる社会が実現すれば、障害を持つ人々が本来できるべきすべてのことをできるようになります」
(出典・画像:英the Guardian)
「見えない障害」だからこそ、広く知ってほしいと願います。
素晴らしい取り組みですね。
(チャーリー)