- 自分がADHDかもしれないと感じた場合、どのように専門家に相談すればよいのか?
- 成人になってからADHDを診断された場合、どのように生活を改善できるのか?
- ソーシャルメディアの情報をどのように評価し、自分にあった正しい知識を得るべきか?
注意欠陥・多動性障害(ADHD)は、一般的に子供に見られる症状だと考えられがちですが、最近では大人も自身の注意力不足や集中力の問題、落ち着きのなさが、実は診断されていないADHDかもしれないと気づくことが増えています。
この背景には、何百万回も視聴されているソーシャルメディアの動画が影響しています。
米オハイオ州立大学ウェクスナー医療センターと医学部が行った新しい全米調査では、アメリカの成人1,000人のうち、25%が自分に診断されていないADHDの疑いがあると感じていることがわかりました。
しかし、精神衛生の専門家が懸念しているのは、そのうちわずか13%しか、その疑いを医師に相談していないということです。
自己診断による誤った治療の可能性が懸念されています。
米オハイオ州立大学の心理学者であるジャスティン・バーテリアン博士はこう言います。
「不安症やうつ病、ADHDは非常によく似た症状を持つことがあり、誤った治療を行うと症状が悪化し、改善するどころか生活がさらに困難になることもあります」
ADHDは、18歳から44歳の成人の約4.4%に見られ、その多くは年齢を重ねてから診断される場合があります。
「ADHDが成人期にも影響を及ぼすことへの認識が広がっており、子供が診断を受けた親が、自分も同じ症状に当てはまると気づくケースが多くなっています。
ADHDは遺伝的な要素が強いためです」
この調査では、若い成人ほど診断されていないADHDがあると考える傾向が強く、実際にその疑いに対処しようとする人も多いことがわかりました。
バーテリアン博士は、こうした場合には、まずかかりつけ医に相談し、精神衛生の専門家による正確な診断と効果的な治療を受けることが重要だと強調しています。
「ソーシャルメディアの動画を見て自分がADHDに該当するかもと思ったら、心理学者や精神科医、あるいは医師に評価を受けることをお勧めします」
ADHDのある大人は、注意力の欠如や多動性、衝動性の問題を抱えており、それが学校や職場、家庭生活において持続的で深刻な支障をきたすことがあります。
これらの症状は、しばしば子供の頃にまでさかのぼって確認でき、成人期においても持続するものです。
成人のADHDには次の2パターンがあります:
- 子供の頃に診断され、成人期まで症状が続いている場合
- 子供の頃から症状はあったが無視されたり誤診され、成人してから初めて診断される場合
成人では、子供に見られる多動性の症状は減少する傾向がありますが、多くの大人は記憶力や集中力の問題に悩まされます。
また、ストレスや対立、生活の要求が増すことで症状が悪化することがあります。
- ADHDは次の3つのタイプに分けられます:
注意欠陥型(ADDとも呼ばれる):注意力が続かず、簡単に気が散ってしまう - 多動性・衝動性型:多動性と衝動的な行動が目立つ
- 混合型:注意欠陥、多動性、衝動性がすべて見られる
大人のADHDは、うつ病や不安症など他の精神疾患と似た症状を持つため、診断が難しいことがあります。
「ADHDの症状は人によって異なり、講義に集中できない、整理整頓が苦手、衝動的な行動が多い、会話についていけないなど、さまざまな形で現れます」
この調査はSSRSという機関が2024年8月16日から18日にかけて実施し、ウェブと電話で1,006人のアメリカ成人を対象に行われました。誤差範囲は±3.8%です。
(出典:米オハイオ州立大学)(画像:たーとるうぃず)
日本ではどうでしょうか?
思い込みによって、悪化してしまうことが指摘されています。
心配になったら、正しい医療機関に相談してください。
(チャーリー)