- どうすれば社会的なつながりを築くことができるのか?
- 笑顔や目を合わせることによって、どのように不安を軽減できるのか?
- 他人とのコミュニケーションでの誤解を避けるためには何をすればよいのか?
自閉スペクトラムの人にとって、社会的なやりとりは難しく、孤独感や「嫌われているのではないか」という不安につながることがあります。
こうした不安を軽減し、人とのつながりを築くためのシンプルで実践的な方法を紹介します。
笑顔を見せること、目を合わせること、名前で挨拶することなど、ちょっとした行動が大きな違いを生む可能性があるのです。
多くの人が私のところに相談に来ます。よく聞かれる悩みが、「友達がほしい」、「孤独を感じる」、「自分はそんなつもりじゃなかったのに、相手が誤解して怒ってしまい、どうしていいかわからない」というものです。
そんなとき、私がよくアドバイスするのは驚くほどシンプルなことです。
「笑顔を練習してみて。相手の目を見て、名前を呼ぶことを心がけてみて」と言うんです。
もしかすると「笑顔を見せても相手は迷惑がるんじゃないか」と思うかもしれません。
実際、そう言われたこともあります。
でも、私は「練習だと思ってやってみよう。廊下を歩くときに、顔を上げて笑顔で歩くだけでいいんだ」と伝えます。
あなたには、胸を張って廊下を歩く権利があります。
もし相手があなたを見たら、にっこり微笑んでください。
名前を知っているなら、その人の名前を呼び、知らないなら「こんにちは、元気?」といった簡単な挨拶でいいんです。
これだけで十分です。
長く話をする必要はありません。
ただ歩きながら笑顔で目を合わせることに集中してみましょう。
もし相手が立ち止まったら、そのときはその場で対応すれば大丈夫。
まずは、廊下を歩きながら顔を上げて笑顔を保つことだけを心がけてください。
これだけで、状況が驚くほど早く変わり始めることがあります。
笑顔を見せないと、相手は「自分は嫌われているのかな?」と感じてしまいます。
とくに、いわゆる「普通の感覚」を持つ人々は、笑顔がないと相手に対して好意的ではないと受け取ります。
すると、次第に相手もあなたに親切に接してくれなくなり、学校や職場での協力も得られにくくなります。
また、もし何か失言して相手を傷つけてしまった場合でも、笑顔を見せることで「そんなつもりじゃなかったんだな」と思ってもらえることが多いです。
笑顔が多い人に対しては、「意図的に失礼なことを言ったわけじゃないだろう」と、相手も寛大になりやすいものです。
とくに大人になるにつれて、人は過去のことを許し、忘れることが上手になっていきます。
この方法にはちゃんと効果があり、しかも驚くほど早く結果が現れることもあります。
だから、まずは1週間、「廊下を歩くときに、笑顔を忘れず、目を合わせて、名前を呼ぶ」ことだけを心がけてみてください。
それ以外のことは気にしなくていいです。
誰が笑い返してくれるか、誰があなたの名前を呼んでくれるか、誰がしかめっ面をするか、そんなことは一切気にせず、ただ自分の行動に集中しましょう。
1週間も経てば、何かしらの変化を感じ始めるでしょう。
ただし、ネガティブな考え方に引っ張られないように、カウンセラーや信頼できる親などのサポートを受けることも大切です。
長い間、周りの人に意地悪をされた経験があると、「また嫌なことをされるんじゃないか」と心配になるかもしれません。
その不安が、今回の練習を邪魔しないように意識してみてください。
この1週間は、そうした心の声を無視して、ただ笑顔を作り、目を合わせて、名前を呼ぶことに集中してみてください。
最初は「相手は笑顔を望んでいないんじゃないか」とか「名前を呼ぶのは失礼かな」と思うかもしれません。
でも、相手が他の誰かと話していない限り、廊下であなたに向かって歩いてくるとき、目を合わせない方がむしろ不自然です。
笑顔を見せない方が無礼だと思われてしまいます。
もし友達を作りたい、または少なくともその準備をしたいと思うなら、まずはこの簡単な方法を試してみてください。
笑顔を見せて、目を合わせ、名前を呼ぶだけで、驚くほどあなたの印象が変わり、友好関係の土台を築くことができるでしょう。
(出典:米ユタ大学医学部)(画像:たーとるうぃず)
自閉症の方に限るものでもなく、そして日本でも本質は変わらないと思います。
「あいさつ」をする、をおすすめします。(返ってこないのが当たり前と思って)
まずはそれが一歩に。
(チャーリー)