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自閉症の人たちが警察のボディカメラ映像の分析や編集で活躍

time 2024/07/22

この記事を読むのに必要な時間は約 6 分です。

自閉症の人たちが警察のボディカメラ映像の分析や編集で活躍
  • 自閉症を持つ人がどのように自分の特性を生かして活躍できる仕事があるのか?
  • 自閉症やADHDを持つ家族が、社会参加の機会についてどう考えているのか?
  • どのようにして職場での理解とサポートが自閉症の人々の仕事のパフォーマンスを向上させるのか?

子供の頃、マシュー・ランブレグツはいつも警察官になりたいと思っていました。
今、彼は大人になり、自閉症の人にとくに適した新しい仕事の機会を得て、その夢が再燃しました。

その仕事とは、警察のボディカメラ映像を何時間もかけて詳しく確認することです。

カナダのエドモントン警察と自閉症の人たちを雇用するIT企業であるテクノロジー・ノースとの新しいパートナーシップを発表する記者会見で、ランブレグツはこう言いました。

「これは警察で働きたいと思った時に考えていた仕事ではないですが、とても気に入っています。

自閉症の人にとって自分を表現したり説明したりするのはとても難しいことです。
以前の仕事では自閉症について一切触れませんでしたが、今では自閉症を前面に出しています。

何かに貢献できるのは良いことですし、大きな何かの一部になれるのは嬉しいです」

昨年、エドモントンのあるカナダのアルバータ州は警察官にボディカメラの装着を義務付けることを発表しました。

エドモントン警察はこれまでに100台以上のボディカメラを利用していて、年末までに280台を配備する予定です。
警察の情報分析部門のデレク・マッキンタイア監督官は、カメラは警察のデジタル証拠管理システムに大きく貢献し、多くの映像と音声が編集される必要があると述べています。

ボディカメラの映像と音声の編集は非常に手間がかかり、例えば交通取り締まりに関与しない車のナンバープレートや映像に映った子供など、プライバシーに関わるものを見つけて編集するために何時間もの映像と音声を細かく確認する必要があります。

自閉症の人たちをボディカメラ映像の編集に雇うというアイデアは、テクノロジー・ノースのオーナーであるリン・ホアンのアイデアです。

マッキンタイアはホアンを「この分野のパイオニア」と呼んでいます。

「ホアン氏は神経多様性分野でのテクノロジー・ノースの取り組みにおいて先駆者であり、私たちはそれに参加できて嬉しいです。
これは私たちの多くにとって関心のあるプロジェクトです」

ホアンの息子ブライアンは自閉症スペクトラムにあります。
ホアンは10年前、ブライアンが14歳の時に、彼と妻がブライアンの将来を考え始め、自閉症の人たちが快適に働けるように、心身の健康をサポートし、仕事の進め方を助けるためのロボットを使ったソフトウェアを開発し始めました。
そして現在、息子のブライアンはこのボディカメラ映像プログラムの研修生となりました。

テクノロジー・ノースがこれまでに専門としてきた文書のデジタル化の仕事と同様に、ボディカメラ映像の編集作業もチームの独自のスキルに適しており、詳細への注意と深い集中力が求められるとホアンは言います。

「私たちはほぼ100%の精度を達成しています」

オーティズム・エドモントンのプログラムマネージャーであるモリーン・ロッシは、このパートナーシップに興奮しています。

「多くの自閉症の人たちは感覚過敏を持っているかもしれませんし、異なるコミュニケーションの方法や社会的表現を持っていることがあります。
一方で、自閉症の人たちの素晴らしいところは、彼らが非常に異なる視点を持っていることであり、これは彼らが取り組んでいるプロジェクトに非常によく合っています」

キャサリン・バーンハムは、テクノロジー・ノースでの雇用が息子のタイラーにとって人生を変えるものになったと言います。
タイラーは映像が大好きで、幼い頃からYouTubeで配信をしていました。

「息子のタイラーは32歳になりました。
これが初めての有給の仕事です。
素晴らしいです。

息子は毎日仕事に行くのを楽しみにしています。
毎シフトを楽しみにしています。
息子はその週のシフトがどうなるかのメールに最初に返信します。

そして当然、月末にお金をもらえるのも良いことで、それによって普段ならできないことができるようになりました」

デルフィナ・ランブレグツにとって、息子の雇用は自閉症の人々が優れたスキルを持っていることを証明しています。

「私たちは固定観念から抜け出して、彼らが持っているものを見つけてそこに向かう必要があります。
そうすれば、彼らはそれを大いに返してくれるでしょう」

(出典・画像:カナダCBC

素晴らしい、すごく参考になる取り組み、ビジネスですね。

世界中で映像データはこれからもますます莫大なものになるはずです。

AIに頼る部分もますます多くなるはずですが、自閉症の方たちが特性を発揮することが求められるところもさらに拡大するはずです。

自閉症やADHDなど神経多様な人を採用。米国家地球空間情報局

(チャーリー)


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