- 自閉症やADHDの診断はどのように受けるのですか?
- 自閉症の人が外食を楽しむための工夫はありますか?
- 感覚に配慮したメニューやレストランの取り組みとは何ですか?
ディアナ・フリン・ウォリスは、長い間、自分には「何か違うところ」があると感じていました。
レストランオーナーであり、ウォリス・シネマズのディレクターでもあるウォリスは、自閉症のいとこに自分と似たところを多く見つけましたが、学校ではそれを学ぶための支援を受けられませんでした。
「とくに食べ物に関して、感覚的なニーズに苦労しながら生きてきました」
そう、ウォリスは言います。
「食べ物の質感、組み合わせ、調味料、ソース、さらには色や食べ物が触れ合うことまで苦手でした。
そのことで学校や仕事の会食、友達との外出時にいじめられることがよくありました」
ウォリスは自閉症の子どもたちのために「熱心に擁護」していた教師としての時間が、2022年にADHDと自閉症の診断を受けるきっかけとなりました。
ウォリスは自分だけが食べ物に関して感覚的なニーズを持っているわけではないと考え、Autism SAと協力して自閉症の人たちを調査しました。
その結果、それがとても一般的であることがわかりました。
Autism SAやオーストラリアホテル協会と提携し、ウォリスは感覚に配慮したメニューを作り、「静かなディナー」を開催しました。
Autism SAのCEOであるヘレン・グラハムによれば、外食は多くの人にとって比較的簡単な選択ですが、自閉症の人では半数以上が外食を避けています。
静かなディナーに参加したベスパーは、「平穏な」ディナーを楽しめる場所はあまりないと言います。
「ノイズキャンセリングヘッドホンを忘れてしまうと、一晩が台無しになります。
大きな音に対処できず、過刺激になってしまい、楽しむのが非常に難しくなります」
ベスパーは、地元コミュニティが自閉症の人々や静かな空間で食事を楽しみたい非自閉症の人々のために「努力している」ことを気に入っていると言います。
「この取り組みやメニュー、皆の支援の様子、そして多くの人々がこれを楽しもうとする姿を見るのがとても好きです」
Autism SAの自閉症連携オフィサーであるケイトリン・ウィザーズは、自閉症の人々とその家族は「公共の場に行くことは簡単ではない」だと感じることが多いと言います。
「彼らは圧倒され、判断され、理解されないと感じます」
ソーシャルメディアではこの静かなディナーに対して数百件のポジティブなコメントが寄せられている一方で、ウィザーズは自閉症についてのスタッフトレーニングや感覚的なニーズに対する共感がもっと必要だと考えています。
また、ウォリスは感覚に配慮したメニューの「クールな」面は、自分でプレートを作れることだと言います。
メニューには「典型的な」チキンナゲットとチップスや、プレーンなスロークックビーフパイ、各自が自分のタンパク質、炭水化物、野菜を選べるように区分けされたプレートが含まれていました。
「何も調味されていないので、自分で調味料をかけます。
ソースは別添えです。
こうなっていると、食べやすく、すばらしい時間になります」
会場には薄暗い照明と感覚おもちゃが各テーブルに用意された別の部屋も設けられました。
グラハムは、包括性は「一つの空間」から始まり、広いコミュニティに広がると言います。
「静かなディナーを始めたとき、自閉症の人たちだけが恩恵を受けたわけではないことがわかりました。
とくに、高齢者からも好評でした」
食べ物に関する感覚的なニーズが一般的な問題である一方で、グラハムは感覚に配慮したメニューの需要がこれほど多いとは予想していませんでした。
ウォリスは、レストランオーナーとして、これが大きなチャレンジになることもあると言います。
「200人以上のお客がいれば、その中の一つの食事が少し変えるだけでも簡単なことではありません。
でも、お客と同じ自閉症の私からすれば、自分の体験を楽しみたいし、楽しい時間を過ごし、見てもらい、評価され、また来たいと思えるようになりたいのです」
また、簡単な変更が「大きな違い」を生むと述べました。
たとえば、照明を暗くしたり、音を減らしたり、別の部屋を用意したりすることです。
「私が感覚に配慮したメニューを作るほど極端なことをしなくても、ほんの少しの調整でも本当に大きな違いを生むことができます」
ウォリスは、南オーストラリア中の飲食店が静かなディナーを開催することを期待していると言いました。
「安全だと感じられることはとても重要です。
環境を少しでも居心地よくすることで、多くの人たちが楽しめるようになります」
(出典・画像:豪abc)
たしかに、専用のメニューまで作って頂かなくとも、そうした環境やまわりの目を来にする必要のない時間などを設けてもらえるだけで助かる人や家族は少なくありません。
月に一度でもそうした機会を設けていただければ、とてもありがたいです。
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(チャーリー)