- 各地域のコミュニティは、障害を持つ人々にどのような支援を提供していますか?
- 自閉症や神経多様性に対する社会の理解は、どの程度まで進んでいますか?
- 身近な場所やイベントが、神経多様性や精神保健について議論や理解を促進していますか?
理髪店が世界を変えていきます。
「私の娘、フェイスは神経科学と認知科学を専攻しています。
彼女から精神健康について多くを学びました。
ADHD、自閉症、うつ病、攻撃性などについてです」
そう、米アリゾナ州テンピにある理髪店「Cut’N Corners & Convos Barber Shop」の経営者ジョイ・ジョンソンは言います。
「これらの話題は、毎日お客様との会話で出てきます。
そこで私は変化を推進する支援者になることにしました」
22歳のアリゾナ大学卒業生であるジェイの娘のフェイスが非営利団体「A Pretty Smart World」を立ち上げ、彼女の母の店で初のイベントを「Stim ‘N’ Style」開催しました。
「誰もが自己刺激(スティム)をしますが、特定の人々は異なる方法でスティムします」
「スティム」とは自己刺激の略で、神経多様性の問題を持つ人々に一般的な落ち着かせる行動を指します。
ADHDをもつフェイスは、フィジェットスピナーや他のおもちゃがストレスの多い状況で彼女を落ち着かせるのに役立つと言います。
そのイベントは世界自閉症啓発デーの期間にあわせて、自閉症スペクトラムの子供たちに無料で散髪を提供し行われました。
支援者たちは、自閉症やその他の神経多様性についてもう十分に知られていると言います。
単なる「認識」からより深い理解と包摂へと進む時が来たと述べています。
「世の中が障害ばかりを見て、彼らの能力を見ないのです」
そう、フェイスは言います。
「なぜ人々は彼ら自身について過度に啓蒙を続けるのに、受け入れようとしないのでしょうか?
それでも、状況は改善されつつあります。
現在は『認識』から『受容』へと変わってきています。
障害を単に知るだけでなく、受け入れることが重要です」
フェイスは、アリゾナ州を草の根レベルで変革している若い黒人たちからも支持されています。
中には慈善団体を立ち上げたり、有権者登録の運動を組織したりする人たちもいます。
また、学校の理事会から州議会まで、あらゆるレベルで政治に参加する人たちもいます。
タメイア・ムーアも、これら若い黒人リーダーの一人です。
ムーアは25歳で「4 the Luv Foundation」を運営し、ホームレスを含むリスクの高い若者と仕事をしています。彼はフェイスと協力し、共通の関心をもっています。
「私はコミュニティを築くことに力を入れています。
ギャップを埋めることです。
このイベントに参加しただけで多くを学びました。
今日がそうであるように、ただギャップを埋めることだと思います」
フェニックスは、自分たちのコミュニティで目にする問題を解決しようと活動しています。
今は助けを求めずに済むようですが、必要なときは助けを受け入れます。
子どもたちのために、精神保健サービスを英語とスペイン語でつなぐ「Laloboy Foundation」とフェイス・ジョンソンが、彼らの活動に協力しています。
この団体は、パオラ・ジョーダンと彼女の娘メリテクセル・アドリアによって設立されました。
ジョーダンの息子でありアドリアの弟が、17歳で銃で自死した後でした。
彼は自殺する方法について励ましや指導をしていた人物とオンラインで交流していました。
「私たちは、子供たちの精神保健サービスへのアクセスを妨げている障壁を克服する手助けをします。
金銭的な支援からカウンセリングサービスまで、あらゆることを行います。
必要な家族がそのサポートを得られるように、私たちのことを知ってほしいのです」
そう、アドリアは言います。
ジョーダンとアドリアの取り組みは、自殺をする未成年者にアドバイスや励ましを与えることを犯罪とする2021年のアリゾナ法につながりました。
ジョーダンとアドリアは、弟の死の原因とされる人物を起訴できるよう連邦法を成立させることを願っています。
ジョーダンとアドリアは、フェイス・ジョンソンとムーアのメンターになっています。
これらのことはすべてのジェイの理髪店から始まりました。
なぜなら、ジョイの店がなければ、出会うことはなかったからです。
ジョイはこう言います。
「言葉にできません、
私の22歳の娘、フェイスがここで、自分で話すことができない人々、助けを求める方法を知らない人々のために声を上げています。
すばらしいと思います。
娘は私にも多くのことを教えてくれました。
毎日、娘の情熱と創造力、そして世界にもたらす光を感じています」
(出典・画像:米azcentral)
「啓発」から「受容」へ。
こうした方々や取り組みがあること、とてもありがたく思います。
一方で毎年各地で「ただ青く照らす」ことには、自閉症のうちの子や親である私からすると、これは誰に何のメリットがあるものだろうとずっと思っています。
(チャーリー)