- どういった支援や設備が知的障害や自閉症スペクトラム障害を持つ人々の生活をサポートするのか?
- この「スマートハウス」に住むことで、若者たちはどのような活動や学びを行うことができるのか?
- この適応型住宅モデルが他の地域で再現される際、どのような課題が予想されるのか?
リトルキングス財団の代表、ヴァニア・アギアールが知的障害または自閉症スペクトラム障害を持つ8人の若者が住むモントリオールの「スマートハウス」の開設を発表しました。
個人や企業からの寄付及び、カナダ・ケベック州政府からの支援資金により実現しました。
モントリオールのコート・デ・ネージュ地区に位置する「スマートハウス」は、中度から重度の知的障害、関連する障害、自閉症を持つ8人の家となります。
この家には、スマートミラーや最先端の学習スクリーンが備わっています。
多感覚室は感覚を呼び覚まし、落ち着きを提供し、集中を促進します。
若者たちは、地域でのボランティア活動に加え、たくさんのワークショップに参加することができます。
この適応型住宅モデルがケベックの他の場所で再現されることが望まれています。
この家は「生きた実験室」として機能します。
2017年に、ヴァニア・アギアールがカナダ・ケベック大学トロワリビエール校の心理教育学部の研究者ダニー・ルシエ=デロシェとともに、スマートホームのアイデアに取り組み始めました。
この家は、テクノロジーを利用し、さまざまな医療福祉関係者、家族、そしてコミュニティと「つながる」ようにできています。
ヴァニアはこう言います。
「彼らの幸福を最大化するために全てが考えられています」
ドレア・アティフは知的障害が中程度の娘、クローディーヌが、ここで同年代の若者と共同生活をすることになったことを喜んでいます。
29歳のクローディーヌは、カナダ初のこの特別な家に間もなく引っ越します。
障害を持つ子どものすべての親のように、ドレアは長い間、自分が娘を世話をすることができなくなったときに、娘がどうなってしまうのか悩んでいました。
「これまでに訪問した場所のいくつは、心が沈むようなところでした。
娘がずっと、自立をめざして学べるような場所を求めていました」
プロジェクトの考案者であり、リトルキングス財団の代表であるヴァニア・アギアールは発表日にこう宣言しました。
「私たちの小さな王様たち、そして小さな女王様たちにとって素晴らしい日です」
開設発表の場には政府の多くの役人や、プロジェクトを資金提供した企業や財団の代表者がこの機会に出席しました。
このプロジェクトは、1年以上前はほとんど日の目を見ないところでした。
しかし、「小さな王様」、28歳のアンリ・ルイの母であるヴァニアは決して諦めませんでした。
その粘り強さの証明として、ケベック州の住宅担当大臣のフランス・エレーヌ・デュランソーは、こう言いました。
「ケベック議会の誰もがヴァニアのことを知っています」
その後、大臣の目は、会場の多くの人たちと同様に、涙で濡れていました。
「母親の決意を決して過小評価してはいけません」
大臣はこの適応住宅モデルがケベックの他の場所で再現されることを望んでいます。
こうした住宅への需要は明らかです。
現在、ケベック州の保健社会サービス省によれば、知的障害、身体障害、または自閉症スペクトラム障害を持つ2215人の成人が、住める住宅を待っています。
「親が年をとる一方で、子どもたちは20年も待たされることもあります」
そう、ヴァニアは語り、障害を持つ子どもの家族のために今後も活動を続ける意志を示しました。
2017年、ヴァニア・アギアールはカナダ・ケベック大学トロワリビエール校の精神教育学部の研究者、ダニー・ルシエ=デロシェと共にスマートホームのアイデアに取り組み始めました。
ダニーの研究チームは、若者が刺激を受けることを目的とした技術を提供し、日常生活を容易にする接続された家で生活できるように計画を練りました。
そして今、「生きた実験室」として機能する、現実の家となったのです。
この家には、若者に服の着方や歯磨きの手順、レシピの作り方や洗濯の仕方などを説明するスマートミラーや最先端の学習スクリーンが装備されています。
また、彼らの感覚を刺激し、落ち着きを与え、集中力を高めることができる多感覚ルームもあります。
さらに、その家は他の技術ツールのおかげで、さまざまな臨床関係者、家族、そしてコミュニティと「接続」されます。
ここに住む人たちは、地域でのボランティア活動に加えて、園芸、料理、カナダグランバレエ団とのダンスセラピー、ボクシングなど、モントリオール老年学研究所などで行われるたくさんのワークショップに参加することができます。
彼らの幸福を最大限に高めるために、すべてが考えられています。
クローディーヌはその家に引っ越します。
「どれだけその家が美しいか見ましたか。すごく 明るい」
そう、クローディーヌの母のドレアが、まるで宝くじに当たった人のような口調で言います。
障害のある娘が生まれて以来、ドレアはずっと「たくさんの人がまだ先に待っています」と言われてきました。
「私たちは誰の助けもなしに、できる限りのことをてきました」
クローディーヌは母親に言いました。
「ママ、私はうまくいくわ」
他の同年代の女の子たちのように、障害を持つ子供が自立を志すことを見るのは、親にとっては宝くじに当たるよりも、実際に良いことのようです。
(出典・画像:英Actual News Magazine)
素晴らしい取り組みですね。
住んでいる方たちにとって、本当に良いものになるのかはまだわかりませんが、とても期待しています。
誰かと「つながる」ことは生命線です。
親がいなくなればとくに。
自閉症など発達障害や知的障害の人のための先進的な住居。インド
(チャーリー)