- 自閉症の子どもたちに対して、どのような支援が効果的ですか?
- 体を動かすスキルはどのようにして思考力と関連していますか?
- 専門家たちはどのように連携して自閉症の子どもたちを支援すべきですか?
米オレゴン州立大学の研究チームが行った最新の研究では、自閉症の幼い子どもたちの体を動かす能力と考える力がどのように一緒に成長していくかを調べました。
この研究の結果、行動を支援する専門家と体の動きをサポートする専門家が協力することで、子どもたちのケアをより良くできる可能性を見つけました。
「体を動かすことと考えることは密接に関連していることは分かっています。
しかし、私たちはこれらの話題を別々に扱うことが多いです」
そう、オレゴン州立大学の運動、スポーツ、健康科学部門の責任者であるメガン・マクドナルドは話しています。
「子どもたちに対して学業、社会性、身体活動、思考力をトータルで支えるサービスを考える時、異なる専門家が一緒にできることがたくさんあると思います」
自閉症のある幼児を評価し、診断してサポートする際、専門家たちはしばしば連携が取れていないことがあります。
作業療法士と理学療法士は、細かい動きや大きな動きに焦点を当て、行動療法士は感情のコントロールや計画を立て実行する力に焦点を当てています。
しかし、マクドナルドによると、実際にはこれらの二つの側面はお互いに依存しています。
たとえば、子どもたちが自分の名前を書く際には、正しい順番で動かす必要があり、これは考える力と密接に関連しています。
また、ボールを蹴るような大きな動きは、他の子どもたちと協力したり、チームとして動くための社会的なスキルや感情的なスキルと連動しています。
この研究では、4歳から7歳の自閉症の172人の子どもたちの家族に、子どもたちの体を動かすスキルと思考力について詳しくアンケートを取りました。
この研究は、「Frontiers in Public Health」という専門誌に掲載されています。
さらに、この研究では、アメリカと台湾の自閉症のある子どもたちを比較することで、異なる文化における日常生活の違いに関係なく、結果が同じかどうかも調べました。
研究チームは、体を動かすスキルと思考力の間には大きな関連があることを発見しました。
とくに、細かい動きのスキルは、大きな動きのスキルよりも思考力と強く関連していることがわかりました。
この発見は、アメリカと台湾の子どもたちで似た結果が得られました。
子どもたちは、動きや周囲との相互作用を通じて、問題を解決する能力を育てていることが分かりました。
これは、早期の体を動かすスキルが、後の思考力の発展に重要な基礎を築くかもしれないという考えを支持しています。
この発見は、脳の研究にも合致しています。
脳の特定の部分が、考えるタスクや体を動かすタスクに取り組む際に一緒に活動することが分かっています。
この研究結果は、自閉症のある子どもたちへの早期介入に新たな影響を与えるかもしれません。
「これは、協力して一緒に取り組む大きな機会です。
体を動かす方法を教える専門家が、思考力を育てる初期の技術にどう関われるかを考えることができます」
この発見は、セラピストとの定期的な面会よりも多くの時間を子どもたちと過ごす家族にとっても、関わるための新たな方法を提供するかもしれません。
「私たちは遊びの重要性について注目しています。
遊びを使うことで、子どもたちが自分のスキルを活かす機会を持ち、これらのスキルをどのように使うかを教えることができます」
(出典:米オレゴン州立大学)(画像:たーとるうぃず)
専門家の力に頼ることも重要ですが、親子で一緒に遊ぶことも、間違いなく重要です。
(チャーリー)