- 早産と自閉症には関連がありますか?
- 何が自閉症の原因になるのでしょうか?
- 自閉症の発生率はどれくらいですか?
自閉症は、発達障害の中でも最も一般的なものの一つであり、自閉症スペクトラム障害(ASD)としても知られています。
世界中で診断されるケースが増えています。
世界保健機関によると、100人に1人の子どもが自閉症であると推定されています。
アメリカでは、その数字はさらに高く、疾病予防管理センターによると、36人に1人の子どもが自閉症と診断されていると推定されています。
自閉症の原因に関する研究、とくに早産と自閉症との間に関連があるかどうかについては議論が分かれています。
一部の研究では、早産で赤ちゃんを出産することと、その子どもが自閉症を発症することの間に関連があると示唆しています。
しかし、他の研究では両者の間に関係は見られないとしています。
米母体胎児医学会の年次総会で発表される新しい研究では、早産と自閉症の間に有意な関連はないとする結果が明らかにされます。
この研究では、2005年から2017年にかけての約12年間で115000件近くの出産データを分析しました。
これらの記録は、イスラエルの病院や地域クリニックから得られたものです。
データには、ユダヤ人やムスリム、そしてムスリムコミュニティ内の少数派であり遊牧民または半遊牧民としての生活を送るベドウィンなど、多様な妊娠している人々が含まれていました。
この研究では、赤ちゃんがいつ出産されたかに基づいて、子供の自閉症の診断を調べました。
極度の早産、非常に早産、中等度から遅い早産、または正期産。
分析された114975件の妊娠のうち、0.3パーセントが「極度の早産」(28週前に出産)で、0.6パーセントが「非常に早産」(28週から32週未満に出産)、6パーセントが「中等度から遅い早産」(32週から37週未満に出産)、残りの93.1パーセントが正期産(37週から42週に出産)でした。
初期分析では、早産と自閉症の発生との間に有意な関連が見られました。
- 極度の早産 1.6パーセント
- 非常に早産 0.3パーセント
- 中等度から遅い早産 0.8パーセント
- 正期産の出産 0.7パーセント
しかし、自閉症と関連がある可能性のある要因、例えば民族性、妊娠期間に対して赤ちゃんが小さい、母親の年齢、および赤ちゃんの性別など、を考慮した高度な分析の結果、
早産と自閉症の間に有意な関連は見つかりませんでした。
「自閉症の正確な原因は複雑です。
しかし、私たちのデータに基づくと、単一の産科的要因がASDの原因であるとは考えにくいです。
よりもっともらしい理論としては、複数の要因が同時に存在することが挙げられます」
そう、イスラエル、ハダロム、ベエルシェバのソロカ医療センターのサバン産科および出産センターで産科および婦人科に勤める、今回の研究の主執筆者であるサピア・エルロック医学博士、公衆衛生修士(MD, MPH)は述べています。
(出典:米母体胎児医学会)(画像:たーとるうぃず)
自閉症の子をもつ私としては、こうした研究の結果は、自閉症の子がもつ困難を減らすための支援の判断材料に活かされるものだと理解しています。
うちの子については、早産ではありませんでした。
(チャーリー)