- 不安を経験したとき、自閉症を持つ人たちにはどんなパターンがあるのか?
- 自閉症における不安が日常的なタスクにどんな影響を与える可能性があるのか?
- 自閉症における不安は、身体的症状やアレキシサイミアなどとどのように関連しているのか?
自閉症の人の多くが不安や不安障害もかかえることは広く知られています。
そうなってしまうのは当然のことです。
多数の定型発達の人たちに合わせて作られた世界で生きること、そして自閉症によく見られる不確実性の許容困難や感覚過敏が、不安を引き起こすからです。
自閉症を持つ人たちが不安を経験したときには、5つのパターンの現れ方があります。
1.執着
自閉症の人たちはよく、一つのことに強く集中することがあります。
これは深い情熱や集中力を育むことができますが、不安を引き起こす事柄に対しては執着につながることがあります。
執着は、一つの心配事に固執し、その瞬間に他のことを考えるのが極めて難しくなるような変化する恐怖のように見えることがあります。
2.メルトダウンとシャットダウン
メルトダウンとは、完全なオーバーロードに達した時に起こることを指します。
これを経験しているときには、理性にアクセスするのは難しくなります。
すべてが圧倒的に感じられます。
叫んだり、歩き回ったり、パニックのような症状を示したりすることがあります。
また、シャットダウンすることもあります。
シャットダウンは、物事が安定するまで、コミュニケーションを取ることや活動が少なくなるようなフリーズ反応として現れることがあります。
3.計画・調整機能の崩壊
自閉症はそれ自体で計画・調整機能の困難と関連していますが、研究によると、自閉症における不安が増すと日常的なタスクの計画、組織化、および実行に関連する認知的スキルの問題が増加することが示されています。
とくに、タスク間の切り替えや変化への適応に必要な思考の柔軟性、つまり計画・調整機能スキルは、自閉症における不安と関連しています。
実際には、関連する必要なタスクをまとめたり、タスクを遂行することに不安を感じるような状況になり得ます。
4.身体的な問題
不安は、自閉症の人たちと自閉症でない人たちのどちらでも、しばしば身体的に現れます。
研究によると、高いストレスと不安レベルは、自閉症のいくつかの身体的症状に影響を及ぼすことが示唆されています。
また、感情の特異的な処理とそれらの特定が困難であることが特徴のアレキシサイミアという、自閉症によく見られる状態も不安と関連しています。
そして、人は不安を感じていても、自分が不安であることに気づいていない場合があります。
5.強い引きこもり
自閉症における不安は、圧倒される感じとして現れることがよくあります。
圧倒される感じは、落ち着くまでの静けさとスペースを必要とする状況を作り出します。
これは、ただ頭を下げてイヤホンを耳につけることのように見えることがあります。
または、仕事や学校の直後に数分間一人でいる必要がある形で現れることもあります。
残念ながら、これは時に無礼や愛情の欠如と誤解されることがありますが、実際には、再びバランスを取ろうとしているだけです。
不安は誰にでも現れますが、自閉症の人であれば、より多く現れます。
自閉症における不安の現れ方を理解することは、それを認識し、効果的に支援するのに役立ちます。
自閉症における不安に対する神経多様性を肯定する支援が重要です。
(出典:米Psychology Today)(画像:たーとるうぃず)
不安を多くかかえることは、すぐに想像できると思います。
現れ方についても、広く知っていただきたいと願います。
誤った見方、対応で、さらなる不安を与えることがないように。
お願いします。
(チャーリー)