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「自閉症の子が火の中に戻らないように」消防士の父の取り組み

time 2023/12/22

この記事を読むのに必要な時間は約 5 分です。

「自閉症の子が火の中に戻らないように」消防士の父の取り組み
  • 緊急時に発達障害のある子ども達をどうやって落ち着かせることができますか?
  • 自閉症の子どもが火事や他の緊急事態から安全に避難するためにはどのように対応すればいいですか?
  • コミュニケーションが困難な人たちと緊急時にどのように的確にコミュニケーションをとることができますか?

簡単なモノが大きな効果をもたらすことがあります。

先週、米マサチューセッツ州にあるボーン消防救急サービスの副消防長であるデビッド・ペロンジが、自閉症やその他の障害を持つ人々が緊急時に感情をコントロールしやすくするための感覚を助けるキットの配布を始めました。

自閉症とダウン症を持つ幼い娘の父親でもあるペロンジは、認知障害を持つ人々がストレスの多い状況で直面する問題をよく理解しています。
また、消防士として、こうした人々が緊急時に直面する極度の危険も知っています。

「全米で自閉症の子どもたちが火事から脱出した後、興奮して再び火の中に戻ってしまい、亡くなるケースが複数件ありました」

こうした子どもたちは、消防車やライトを見て、騒音を聞いて、再び家の中に戻ってしまったのです。

「家の中は安全な場所なので、安全な場所に戻りたがるんです」

ペロンジは数年間、他の消防士たちと一緒に自閉症に関する意識向上のトレーニングセッションを行ってきました。
これは、火事だけでなく、他のさまざまな緊急事態に直面した際、自閉症や認知障害を持つ人々に効果的に対応するためです。
昨年、ペロンジはこの問題に対処するためのプログラムを開発し、自閉症を持つ苦しんでいる人々を落ち着かせるために消防士が使用できるキットを購入するための助成金も得ることができました。

これらのキットは、小さな枕のようなサイズの小さな明るい黄色のバッグに入っています。
明るい光やその他の視覚刺激の影響を和らげるサングラス、騒音を遮断するヘッドホンのようなイヤーマフ、子どもたちを落ち着かせるために設計されたさまざまなフィジェットトイなど、数多くのアイテムが入っています。

最も重要なのは、限られたコミュニケーション能力を持つ人々、非言語的な人々、または聴覚障害を持つ人々と消防士がコミュニケーションを取るのを助けるためのいくつかの代替コミュニケーションデバイスでしょう。
コミュニケーションの困難は、自閉症および関連する障害のある人たちが共通してかかえています。

書くか描くことでコミュニケーションをとることができる人々用の小さなホワイトボードと消せるマーカー、および、自分のニーズを伝えるために指さすことができるアイコンや写真が数多く描かれたラミネート加工されたシートなどです。

「私たちは、救急車と司令車それぞれに1つキットを用意しています」

これまでに、このケープコッド地域の7つの消防署にキットを配布しています。

ペロンジは、他の消防士に自閉症の人々の行動を認識する方法もトレーニングセッションを開き教えています。
ペロンジが指摘するように、ダウン症も持っている彼の娘の場合は、彼女の外見によってより簡単に識別できます。
しかし、自閉症の場合、識別するための認識可能な外見的特徴はないかもしれません。

そのため、セッションでは、消防士たちが特定の行動、例えば執着的な行動(ルーチンやスケジュールへの固執)や物理的に攻撃的な行動に気づくようにすることで、彼らが人々を安全に避難させ、安全を保つ際の妨げになる可能性のあることを教えています。

ペロンジは今後、消防署だけでなく、キットやセッションを警察関係者にも提供したいと願っています。

(出典・画像:米Cape Cod Times

パニックを起こして、火の中に戻ってしまう。

そんな悲惨なことがあるのですね。

考えれば、確かにうちの子もそんな行動をとってしまうかもしれません。

お父さんだからこそ、強く願い行動されているのでしょう。

多くの方々を助けることにつながる取り組みをされていること、尊敬します。

自閉症の人と警察官の間の誤解による事故を防ぐ「青い封筒」

(チャーリー)


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