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表情や行動に現れなくても自閉症の人も「喪失」を経験している

time 2023/11/07

この記事を読むのに必要な時間は約 5 分です。

表情や行動に現れなくても自閉症の人も「喪失」を経験している
  • ASDの大人が喪失を理解し、それにどのように反応するのか?
  • ASDの大人が感情を表現しにくい場合、どのようなサポートが必要か?
  • コミュニケーションが難しいASDの大人に喪失について適切に支援する方法は何か?

近年、自閉症スペクトラム障害(ASD)の子どもたちがかかえる困難に対する注目が高まっています。
しかし、これらの子どもたちが成人期に直面するかもしれない問題についてはあまり考えられてきませんでした。

ASDを持つ子どもたちについて、喪失を経験した際のサポートにあまり焦点が当てられてきませんでした。
そのため、ASDの成人が避けられない喪失にどのように向き合うのかという問題はほとんど研究や議論がされていないのが実情です。

それでもこれは重要な懸念事項です。

アメリカでは、約45人に1人が自閉症スペクトラムに位置しているとされています。
そして、そのスペクトラムは多様で、非言語的でコミュニケーション能力に重度の障害のある人から、ある程度の知的または発達的障害を持つ人、ほとんどまたは全くサポートなしで機能できる人までさまざまです。

症状の重症度はスペクトラム全体で異なりますが、ASDには他者の思考や感情を理解するのが難しい、社会的な規則に従うのが難しい、社交的な状況で不安を感じる、感情を識別したり伝えたりするのが難しい、言語を非常に文字通りに解釈するなどの特徴が一般的に含まれています。
また、ASDの人たちはしばしばルーチンに安心感を見出すことがあり、目を合わせずに、一般的な人々が無視するかもしれない匂いや音などの細部に集中することもあります。

要するに、ASDの人は感情を表現しにくく、サポートを求めたり育てたりするのが難しいことが多いのです。

ASDの人のこれらの特徴は喪失体験を複雑にすることがあります。
だれかが亡くなっても、悲しみを外に表すことが少ないかもしれません。

このために、ASDの人が喪失を理解していないか、それに影響を受けていないと他の人々が思う可能性があります。
しかし、外見だけから判断するのは誤りです。

ASDの人が悲しんでいないわけではありません。

ASDの人は、睡眠の障害や夜間の失禁などの逆行的な行動を経験することがあり、また、揺れたり歩き回ったりするなどの自己鎮静行動に取り組むこともあります。
誰かを失った後は深刻な不安を引き起こすこともあり、ASDの人はどのように反応すべきかを理解しにくい場合もあります。
お葬式に不安を感じたり、自分の生活にどのように影響するかを心配することもあります。

もちろん、ASDを持つ人も、通常の人々が経験する喪失のような、亡くなったことについて考え続けたり、痛みや不快感、吐き気、頭痛などの身体的な反応を経験する可能性があります。
多くのASDの人は感情を表現したり説明したりすることが難しいために、身体的な反応を見せるかもしれません。

どのような反応を示すにせよ、ASDを持つ人も喪失を経験し、サポートが必要です。
他の人たちと同様に、尊重されるべきです。

サポートする側は、直接彼らと対話し、非言語的な人々を含むすべての人々に適切なコミュニケーション方法を見つけるべきです。
コミュニケーションにおいては、「なくなった」といった遠回しな表現ではなく、直接かつ文字通りの言葉を使用するのが良いでしょう。

誰かを亡くしたことは、とてもトラウマになつがりやすいことです。
彼らの懸念を注意深く聞き、喪失に関するカウンセリングには、トラウマを理解した視点で行うことがとても役に立つはずです。
そして、最も重要なのは、ASDを持つその人の個性を尊重することです。

(出典:米Psychology Today)(画像:Pixabay

うちの子は話すことができません。

身振り手振りでも、明確な意思表示をすることはありません。

親であっても、なぜそんなことをしているのかわからないことが今でも多くあります。

しかし、同じような感情をもっているはずだと考えています。

まず、そう考えることが、お互いに幸せに過ごす出発点だと考えるからです。

自閉症の私が抱えるアレキシサイミア(失感情症)について

(チャーリー)


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