- 家族が障害を持つ人を見失った場合、どのようなリスクがあるのか?
- 行方不明になった障害を持つ人を見つけるための対処方法は何が考えられるのか?
- GPS端末と「プロジェクト・ライフセイバー」の比較では、どんな点が優れているのか?
障害を持つ人の家族にとって、大きな心配の一つは彼らが行方不明になることです。
これは親にとって、最悪の悪夢と言えるでしょう。
彼らを見つけることはとても困難なことがあります。
それに対処するプログラムが「プロジェクト・ライフセイバー」です。
ライアン・ロバーツは、2歳の時に自閉症と診断され、話すこともできません。
母親のジャッキーはこう言います。
「息子は、重度の自閉症です。
脱走行動があります。さまざまな要因が絡み合っています」
ロバーツ家族は、難しいかつ危険な活動に備える必要があります。
「息子が外に出ていなくなってしまったのは、一度で十分です。
私たちは交通の多い道路に住んでいます。
家のすぐ後ろに川もあります。
そんなことは、一度だけで十分です」
それは、ライアンが幼かった頃の、家族を襲った恐怖でした。
「自閉症は人生を変える診断です。
私たちは多くの喪失感を経験しました」
8年前に命拾いをしました。
「それは、手首または足首に装着する無線周波数の発信機のおかげでした」
それは「プロジェクト・ライフセイバー」から提供されたものでした。
この地域でこのプログラムを監督する、ジェイソン・ラング副保安官はこう言います。
「もし誰かが行方不明になってしまった場合、私たちは発信機からの信号を受信機を使って捜し出すことができます。
保安官事務所で受信機を持っています」
これにより、通常より、人を見つけるのにかかる時間が95パーセント短縮されます。
「私は郡内のより脆弱な人たちを助けたいと考えました」
ライアン・ロバーツが最初につけましたが、現在ではこの地域の自閉症やアルツハイマーなど認知能力に困難をかかえる175人以上が、無料で発信機のブレスレットを身に着けています。
「そうした家族とのつながりを築けることも本当に楽しいことです。
私の仕事の中でも最高の部分の一つです」
この地域の「プロジェクト・ライフセイバー」プログラムは、米ニューヨーク州内で最大のものです。
全米でも3番目に参加率が高いプログラムです。
母親のジャッキーは言います。
「私の仕事は息子に世界を教えることですが、世界にも、息子について教えることもあります」
「プロジェクト・ライフセイバー」は、ジャッキーと家族の心配を軽減し、コミュニティに参加できるようにしました。
「これはコミュニケーションを構築し、自閉症を知らない人々に理解を広げる手助けもしてくれました」
(出典・画像:米SPECTRUM NEWS1)
GPS端末のほうが、手軽で便利のように思ってしまうのですが、どこかの建物の中にいてもこちらのほうが見つけやすいのだそうです。
たしかに、GPSの電波が受信できないというだけでなく、複数階ある建物だったりするとGPSでは何階にいるかもわからないので、緊急を要するこうした場合にはどの方向にいるかがわかる「プロジェクト・ライフセイバー」の機器のほうが良いのでしょう。
(チャーリー)