- VRを使用した運動プログラムに参加する障害を持つ人々が、どのような身体的改善が見込まれるのか?
- 革新的なVRプログラムが推進する健康的な運動習慣の構築に、どんな要素が効果的なのか?
- VR技術を介した運動プログラムが、なぜ障害を持つ人々にとって他の健康フィットネスサービスにアクセスする手段よりも有益なのか?
研究チームは、知的障害を持つ南オーストラリアの人たちに、仮想現実(VR)を使用したゲームプログラムを通じて定期的な運動を促しています。
このプログラムは、ポジティブな運動習慣を築き、早発心血管疾患、脳卒中、心臓発作のリスクを軽減するもので、16人が参加しています。
豪フリンダース大学のジュン・アレクサンダー博士とジョイス・ラモス博士らが、8週間にわたり知的障害を持つ参加者を対象にVRベースの運動プログラムを実施し、集中的な運動ルーティンを行い、長期的な健康へのアプローチを改善する手助けをしました。
このプログラムでは参加者は市販のVRシステムを使用して週に3回、1時間のセッションに取り組みました。
各セッションでは、Dance Central、Beat Sabre、The Thrill of the Fight、Space Pirate Trainerなどの人気ゲームアプリを使用した50分間の運動を行いました。
その間、研究チームは参加者の心拍数、知覚される負荷の度合い、および強度のボリュームをモニタリングし、結果を記録して身体的な改善を追跡しています。
近年、市販のVRシステムの価格は急激に安価になってきています。
専門家たちはVR技術によって、障害を持つ人々が通常参加できないさまざまな安全な活動にアクセスできるようになると述べています。
看護学と健康科学部で、障害とインクルージョンの講師を務めるアレクサンダー博士は、多くの知的障害の人が健康のために推奨される運動量を満たすことができていなく、そのために心血管疾患のリスクが著しく増加していると指摘します。
「知的障害を持つ人たちが定期的な運動を避ける傾向は、低いモチベーションとジムなどの主流の健康フィットネスサービスへのアクセスの制約に起因しているとされています。
今回の革新的なVRプログラムの目的は、参加者がこれらの障壁を乗り越える手助けをすることです」
フリンダース大学の公認運動生理学者であるラモス博士は、このプロジェクトが革新的なVRプログラムの実証研究を行っているところで、将来的にはオーストラリア全体の知的障害者に役立つものになる可能性があると語っています。
「私たちのVR技術の健康研究では、知的障害を持つ人たちの身体活動レベルと生活の質を向上させることができる、エビデンスに基づくシステムを開発しています。
とくに地方部の、従来の運動できる場に簡単にアクセスできないオーストラリア各地の人たちにとっては、とても重要なものになります」
(出典・画像:豪AUSTRALIAN SENIORS NEWS)
うちの子は、よく部屋の中を歩き回っています。
ぐるぐる、ずっとです。
それだけで、とても楽しそうな笑顔をみせていることも多いですが、VRを使ったらもっと楽しいものになりそうに思います。
でも、話すことができないので、「VR酔い」が心配です。
そうなりそうなときには、周りの人がわかるよう、アラートをあげてくれるようになると安心です。
公立学校でも自閉症やADHD、発達障害の生徒たちがVRで学ぶ
(チャーリー)