- 将来に向けて、障害を持つ人たちにどのような仕事の機会が提供されるのか?
- このプログラムに参加する自閉症の人たちにどのようなサポートが提供されているのか?
- SAP社が進める多様性とインクルージョンの取り組みは、どのような影響をもたらすのか?
10年前、インドで自閉症を持つ2人の子の将来を心配した親によって、あるプロジェクトが開始されました。
このプロジェクトは、現在、ビジネスソフトウェアの大手企業であるSAP社で最も革新的で成功している従業員包括プログラムの1つとなっています。
この「Autism at Work」と呼ばれるSAP社のプログラムには、世界中で数百人の自閉症の人が参加しています。
そのうちの40名以上がアルゼンチン、ブラジル、チリ、コロンビア、メキシコなどのラテンアメリカ諸国にいます。
ラテンアメリカでこのプログラムの運営に携わった3人が語りました。
「これがプログラムと呼ばれるのは、このプロセスを確保し定期的にサポートするための資金と活動を確保しているからです。
『あなたには障害があることは理解した、あなたにあった仕事を与えるから働け』
ということではないということです」
そう、プログラムリーダーであるイネス・カストロは述べます。
自閉症の人が SAPに入社すると、チームのマネージャーがフォローアップするだけでなく、その作業領域の担当者が責任をもって協同します。
「常時、1人か2人が、支援するようになっています。
彼らは、どこでコーヒーを飲むかというようなことから、作業エリアに特有のことまで教えることができます。
心理学者も継続的に支援します」
サポートの内容は、SAP に入社した人のそれぞれのニーズに応じて、プログラム担当者が作成します。
さらに、自閉症の専門家が包括的なケアも提供していると、プログラム共同リーダー兼シニアプロジェクトコンサルタントのカヨ・ベタンコートは言います。
SAP Labs のプログラム ディレクターであるホセ・ベラスコは、このプログラムがどのように誕生したかを語りました。
「2013年に私たちがこのプログラムを開始したとき、主な目標は才能ある人材を組織にもたらすことでした。
妻と私にとって、それは非常に有意義なものでした。
なぜなら、私たちには自閉症スペクトラムの成長した2人の子どもがいるからです」
インドでまず、パイロットテストが行われました。
その結果、自閉症の人が一般的に得意なスキルの 1つはソフトウェアの障害の検出であることがわかりました。
それから、2013年にこのプログラムが正式に開始されることになったのです。
それから、10年後の現在、このプログラムは、神経多様性のある人たちを職場に受け入れるためのプログラムとして世界でもよく知られるものとなりました。
SAP社の人事サービスコンサルタントであるカミロ・エスピノーサは、多様性とインクルージョンのある職場についてこう言います。
「もし私たちが全員、白人で異性愛者の男性だったら、創造性が大きく広がることはなかったでしょう」
このプログラムに加えて、SAP社は障害や性的多様性、男女平等に関する意識向上キャンペーンを恒久的に実施しており、「すべての人からレッテルを取り除き、すべての人たちに合わせる」ことに重点を置いています。
(出典:メキシコYO TAMBIEN)(画像:Piabay)
多様であることが、創造性を強化します。
だから雇用するのです。
法定雇用率を満たすためだけでは、生き残れません。
企業が進めるニューロダイバーシティ・神経多様性。将来への期待
(チャーリー)