- 発達障害や特別支援を必要とする人たちが自転車プログラムに参加することで得られる効果は何か?
- 就業機会や社会参加の場が十分に提供されていない特別支援を必要とする大人たちは、どのような困難を抱えているのか?
- 支援団体や地域社会が特別支援を必要とする人たちにどのような形で貢献できるか?
非営利団体が特別支援を必要とする人たちへ自転車の作り方、再生のしかたを教えるだけでなく、「与えること」の力も教えています。
フリー・ホイール・プログラムには76人が参加しています。
参加者は、自転車の再生をしているだけでなく、地域の人は自転車を提供することも行っています。
「このプログラムに参加している人たちは、たびたび「助けられる」側でした。
しかし、今ここでは、助ける側になっているのです。」
プロの自転車選手でフリー・ホイールのディレクターである、ステファン・マルコーが言います。
フリー・ホイールの一番新しいお店は小学校に設けられました。
20台以上の自転車が学校の生徒向けに展示されました。
自閉症のブランデン・グレーブスは、自分が手伝って組み立てた自転車に向けて、子どもたちが走り寄ってくるのを目にできるのが、やりがいになっているといいます。
「思っていたよりもいい!少しいつもと違ったとてもいい気持ちになります。」
とグレーブスが言います。
学習障害があるジョン・ラングロスは、このプログラムが人生を変えるものだと言っています。
「子どもたちが自転車で坂を下っているところを想像すると、もっと綺麗な自転車を、今よりも2倍がんばって作ろうという気持ちになります。」
自転車づくりを完璧にこなせるだけでなく、ここでがんばったことは他にも活きてきます。
「ここでしたことは、就業に向けての潜在能力を引き出します。」
マルコーが言います。
グレーブスとラングロスには、町の自転車屋さんから修理工の仕事の声が既にかかっています。
このプログラムは、6人の参加者から始まって、一年もしないうちに、76人が参加するようになりました。
しかし、特別支援を必要としている人がもっと多く参加できるように、フリー・ホイールには資金が必要だとマルコーは言います。
資金があれば、もっと広い工場にして、スタッフを増やせるのです。
フリー・ホイールの参加者のほとんどは成人です。
そうしなければ、誰にも見過ごされてきた人たちを助けていることに誇りをもっている、とマルコーは言います。
「21歳になると、受けることができるサービスがほぼなくなってしまいます。
大きな溝に落ちてしまうのです。そうすると、何もしないで家にいるしかないのです。」
(出典・画像:カナダCBC News)
発達障害の子が学校を卒業した後どうするか。
そのような記事はどの国のものでも見る、世界中の親や支援の方にとって本当に悩ましい問題です。
たーとるうぃずでご紹介している福祉作業所の始まりの多くも、そのような親が立ち上げたものでした。
新しいネットサービスを活用して、就業機会を作った親もいます。
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(チャーリー)