- 自閉症と診断されたパートナーからの言葉にどう向き合えばいいのか?
- 自閉症についての知識が足りない場合、どのように学ぶべきか?
- パートナーが自分に隠していた部分を受け入れることに戸惑ったり支援できるかどうか、不安はあるか?
自閉症、とくに女性の自閉症への認知度が高まるにつれ、大人になってから自閉症の診断を受けることが多くなっています。
診断された時点で長期的な恋愛関係や結婚をしている人も多くいます。
もしあなたが、最近自閉症と診断された人のパートナーであれば、適切なサポートを受けることで、その人の生活をより快適にし、二人の関係をより強固にすることができます。
一方で、この重要な時期に、あなたがパートナーに寄り添うことができなかったり、その気がなかったりすると、パートナーは孤立し、サポートされず、誤解されたままになってしまうかもしれません。
最高の形でパートナーに寄り添いたいのであれば、次の6つのヒントから始めてみてください。
1.自分に起こっていることを伝える
自閉症の診断を受けることは、自閉症本人にとっても、身近な人にとっても、大きな出来事であることが多いです。
そして、自閉症の人のパートナーであるあなたは、最も高く影響を受ける人のはずです。
多くの自閉症の人は、診断の後、非常に大きな安堵感を覚えます。
長い間、「何かがおかしい」という感覚を拭いきれず、苦しんできたのかもしれません。
それが何なのかを知ることは、必要だった答えを得ることです。
そのため、多くの大人は自分の診断について話したり、他の人に説明したりしたいと思うようになります。
たとえそれが、過去への後悔や自分の診断が何を意味するのかの心配といった感情と混在していたとしても、しばしば熱狂的な感情をもつのです。
しかし、あなたはパートナーの診断について、パートナーと同じようには感じていないかもしれません。
その意味を理解していないかもしれません。
愛する人が変わってしまうのではと心配になるかもしれません。
相手の診断が、二人の将来にとってどのような意味を持つのかわからないかもしれません。
これらはすべて当たり前の心配です。
しかし、自閉症の大人のパートナーの多くは、それを気にすることに罪悪感を感じています。
心配を一掃したい、あるいは「自閉症であること」を無視したいと思うようになるかもしれません。
しかし、自閉症の人は、相手の状況を理解するのに苦労することが多いため、その話題を避けることは、相手を動揺させ、混乱させることになりかねません。
冷静に悩みを打ち明ける方法を見つけることができれば、二人とも心を開いて話を聞くことができます。
2.自分自身を教育する
大人になってから診断を受けた人の多くは、自閉症についてかなりの時間をかけて研究してきたはずです。
彼らは、自閉症の微妙な症状についても知っている可能性が高く、オンラインフォーラムを通じて他の自閉症の人々と接触していることも多くあります。
一方で、あなたはそのような知識を持ち合わせていません。
パートナーの診断について最初に話をするのが怖く感じるかもしれません。
自閉症とは何か、特に性別によってどのような違いがあるのかについて、時間をかけて調べてみてください。
そうすることで、あなたの心配は軽減されるでしょう。
また、あなたの自閉症のパートナーは、診断される前とまったく同じ人間であることを忘れないでください。
3.話を聞く
多くの自閉症者にとって、人生の後半に診断を受けることは、かなりの量の処理を必要とします。これは、内的にも外的にも起こりうることで、多くの自閉症者は、物事を完結させるために、声に出して話し合う必要があるのです。以前、パートナーが問題を解決するために話したり、自分の特別な興味について話したりしたときに、この必要性を感じたことがあるかもしれません。
多くの自閉症者は、その処理の一環として、自閉症に強い関心を持ち、身近な人とそれについて話す必要があるように感じています。あなたは、パートナーが自分の診断を処理するのを聞くだけで、必要なサポートを提供することができます。
4.重要性を認識する
パートナーの中には、パートナーの診断を心配したり混乱したりするどころか、その重要性にさえ気づかない人もいます。
これは、診断を受けた本人はいつもと変わらないのだから、診断は重要ではない、という健全な受容の点から来る場合もあります。
しかし、たとえあなたの意図が善意であり、パートナーの診断があなたにとって本当に重要でなかったとしても、それがパートナーにとってどれほど重要であるかを認めることは必要なことです。
多くの場合、人生の後半に診断を受けることは重要な経験であり、パートナーにとっては、自分とはまったく異なる意味を持つかもしれないことを認識してください。
5.パートナーを信じる
自閉症の人が最も傷つく反応の1つは、パートナーに信じてもらえないことです。
医師によって正式に診断されたとしても、パートナーが自分が自閉症であることを受け入れようとしないことに気づく人もいます。
これはつらく、孤立した経験となります。
自分が何者であるかを隠さなければならないかのように感じ、自分の経験を身近な人と共有することができないと感じます。
パートナーの診断を受け入れられないのは、恐怖、混乱、あるいは単に知識不足から来るものかもしれません。
いずれもあり得る感情的反応ですが、努力をすれば対処できるものです。
6.マスキングを止めるサポートをする
診断を受けると、人は通常、より自分自身に忠実になりたいと思うものです。
自閉症の人は、より「普通」に見えるように、自閉症の特徴を隠したり、「覆い隠す」ことに生涯を費やすことがよくあります。
パートナーに対しても、多少なりとも仮面をかぶる、マスキングをしていることがあります。
自閉症の診断を受け入れることで、自分が理解できるようになった行動のいくつかを受け入れる許可を得ることになります。
パートナーがいつも隠していた「本当の」部分を見るのは、あなたにとって不快に感じるかもしれません。
しかし、あなたが不快に思うことはあっても、常に演技をしていることがパートナーに与えている負担を認識し、パートナーがより本物の自分になるようにサポートすることが重要です。
パートナーの人生の重要な時期に適切なサポートを提供することは、パートナーがより幸せで、より自己理解のある方法で前進するのを助けます。
もし、自分の気持ちを話せる人が必要な場合は、セラピストの指導を受けることも有効です。
(出典:米Psychology Today)(画像:Pixabay)
相手がそう診断されて、びっくりしてしまう人もいるのかもしれません。
しかし、その人はこれまでもそうでしたし、これからも同じ人です。
ただ、その人は今までより、自分らしくもっと自由にいられるきっかけをつかんだのかもしれません。
そうなれるのを一緒に喜んでくれたら、すごくうれしいはずです。
(チャーリー)