- 「自閉症を持つ人たちが共感を持っているのか?」
- 「自閉症を持つ人たちの輝く姿は、将来に希望を与えるのか?」
- 「自閉症を持つ人たちの能力を生かすことができれば、職場での成功は可能なのか?」
私は、自閉症を持つ大人であり、女性であることの難しさについて書くことに多くの時間を費やしています。
自閉症スペクトラム障害に対する認識や関わり方について変えるべきこと、女性の晩期診断がいかに不自由であるか、自閉症の大人がいかに苦労しているか、この集団のメンタルヘルス問題をいかに優先させる必要があるかについて書いています。
しかし、このような物語の中で忘れられがちな、自閉症のもう一つの側面があります。
実は、自閉症はとても困難をもたらすものであり、自閉症を持つ私たちは毎日苦労しているのです。
それでも、自閉症の人たちは、私がこれまで出会った中で最も素晴らしい人たちの一人です。
私が好きな自閉症のオンラインコミュニティのひとつに、”Neuroclastic: The Autism Spectrum According to Autistic People “があります。
私は彼らの視点と、そこに書き込む多くの人たちの視点が大好きです。
最近、こんなタイトルの投稿がありました。
「自閉症、ADHD、その他発達障害の中小企業経営者、コンテンツ制作者、フリーランサーは、コメントで自分のページやサイトを自由に宣伝してください(正式な診断は必要ありません)」
書き込みは爆発的に盛り上がりました。
私はすべてのコメントを読みました。
自閉症やその他の発達障害の人たちは、驚くべき存在でした。
苦労や葛藤、疎外感にもかかわらず、素晴らしいことをしている自閉症の人が多くいて、尊敬します。
まだ、どんどん書き込まれていますが、これまでに私は649の書き込みを読みました。
医師、言語聴覚士、作家、アーティスト、心理学者、セラピスト、ポッドキャスター、歌手、写真家など、自分で事業をしている人が多く、起業家精神と創造的な輝きについて投稿していました。
私が最も驚いたのは、こうした人たちの多くが、自閉症や神経難病、その他の精神的な問題をかかえる人たちを助けようとしていることです。
自閉症の人は共感性に欠けると言われることが多い中で、これはとても皮肉なことです。
自閉症の人たちは創造的で素晴らしいだけでなく、苦労している他の人々の生活の質を向上させることを深く考えています。
これらは次の3つの点で、私には重要なことに思えます。
- 自閉症に関連する「心の理論」の有害な推定に対するより多くの証拠となる
- 自閉症をもつ人たちが、定型発達の人たちの世界で輝いている
- 自閉症をもつ人たちの将来の方向性に希望を与える
「心の理論」とは、他人がボディランゲージやその他の社会的コミュニケーションで示す情報に基づいて、他人の内心について判断する人間の能力です。
自閉症の人の多くは、これができないと主張されてきました。
「自閉症の人たちは、自分の脳ではない、同じ情報を持たない脳、異なる動機、他の感情、他の能力を持つ脳を想像することができないのです。
彼らは、他人の立場に立つことが決してできないので、共感を覚えることができないのです」
多くの人が持ってしまっている考えです。
自閉症の人たちと働いている人たちにもあり、映画などの大衆文化にもよく描かれています。
しかし、自閉症の人と一緒に生活している私たちの多くは、これが真実ではないことを知っています。
私たちは深い共感を持ち、理解し、助けたいと切に願っています。
その証拠に、書き込んだ何百人もの自閉症の人たちは、他人を助けることを目的にして働いています。
社会的な合図を解釈するのが難しいからといって、奇妙な社会的モールス信号を使わずに明確に説明されたときにしか理解できないとか、共感できないとかいうことにはなりません。
実際、自閉症の人の中には、むしろ共感力が強すぎるという説を唱える人もいます。
共感力が高すぎて、相手から感じたことと相手の言っていることが一致しないと、混乱し、理解できていないように見えてしまうのです。
もうひとつ、確認したのは、自閉症の人たちは輝き、注目に値するということです。
2015年のメイラーらの研究によれば、自閉症の人の60パーセントはすばらしい能力をもっています。
ウディンらはこの研究を進めて、その特別な能力をさらに詳しく分類しました。
彼らが分けたグループには、認知能力が高い人々、特定の特技を持つ人々、そして「二重例外」と呼ばれる人々が含まれました。
研究は、自閉症の人々が非凡であることを裏付けています。
自閉症の人たちは、自分のキャリアの方向性を自分で決めることができれば、定型発達の人たちと同じように職場で活躍することができます。
雇用を維持する上での問題の多くは、自閉症の人が満たすことのできない、定型発達の人たちがもつ期待に関係しているのです。
しかし、自閉症の人たちは自分の強みを生かせば、多くの定型発達の人たちに恥じないようなことができるのです。
(出典:米Psychology Today)(画像:Pixabay)
一見、共感ができないように見えても、実はしている。
それも、思った以上にしている。
うちの子に対して、私もそんなふうに感じています。
自閉症の女性は「過共感」「社会的ひきこもり」をかかえることも
(チャーリー)