- 自分や家族が発達障害かもしれないと感じたら、どうすればよいですか?
- 診断を受けることでどんなメリットがありますか?
- 自閉症の大人が適切な診断を受けることが重要な理由は何ですか?
自分の息子が発達障害と診断されたことで、自分も何十年も苦しんできた理由が自閉症であることを知った父親がいます。
44歳のオリオン・ケリーは、成人してからも苦しむことが多く、自殺寸前まで追い込まれたこともあります。
二人の子の父親であるオリオンは、自分が「異質」であることは何十年も前から認識していました。
しかし、アイコンタクトができ大学も卒業していたことを理由に、自閉症と診断されることはなかったといいます。
しかし、長男のコナンが自分の子どもの頃に直面したのと同様の困難をかかえたとき、診断してもらうことになりました。
父親であるオリオンも一緒に。
コナンは5歳頃に、発達障害であると診断されました。
しかし、コンテンツクリエイターで作家でもある父親のオリオンは診断されませんでした。
世界では100人に1人以上が自閉症スペクトラムです。
しかし、オーストラリアのビクトリア州で家族と暮らすオリオンはこう言います。
「妻が、自閉症の診断を専門とする精神科医にセカンドオピニオンと診断を求めることを支持し、励ましてくれなければ、私はずっと診断されなかったかもしれません。
自閉症と診断されたことで、私は救われました。
心からそう思います。
未診断の自閉症の大人にとって、「あなたは自閉症ではない」と医師から言われることは、大きな不利益をもたらすことがあります。
もし自分が自閉症でないなら、私はただのダメな人間に違いない。
ずっと、苦しみ、もがいて生きていかなければならないのだと考えます。
自閉症と診断されなかったとき、私は深く暗い穴の中に閉じ込められ、これまで以上に孤立と孤独を感じ、その感情と闘いながら人生を過ごしてきました。
未診断の自閉症者にとって、自閉症であると診断を受けることは、診断というより、再認識です。
ようやく、自分が自閉症であることが認められ、すべてが腑に落ちるのです。
でも、私の場合は、最初の診断はそうなりませんでした。
妻は当時、この体験が私の精神衛生に大きな打撃を与え、本当に私の命が心配だと言っていました。
数日後、数週間後、私の精神状態は悪化していました。
自殺寸前までいきました。
自分の苦しみや生きづらさを、自分がここにいる価値のない悪い人間であると感じる理由は、自閉症にある。
そう思う希望をなくしました。
もし、私の生涯の課題の背後に本当は理由がなく、それを克服するための支援や援助もないのなら、私はずっと苦しい人生を送らなければならないと絶望しました」
それから、時間はかかりましたが最終的には父親のオリオンも自閉症であると診断されました。
「私が自閉症であると言われたことは、私の命を救っただけでなく、私の再生を可能にしました。
自閉症であると診断されることによって得られる認識とサポートは、未診断の自閉症の大人にとって命を救うもののとなります。
未診断の自閉症の大人たちには、私の経験に思うところがあれば、医師に相談し診断を受けることを勧めます。
重要なことは、あなたは一人ではないということです。
あなたは、地球上の他の人と同じように生活の質を高める権利があり、あなたの違いには課題がありますが、多くの強みもあります」
(出典・画像:英Mirror)
支援を必要とされる方に、きちんと診断がなされることを心より願います。
(チャーリー)