- ジャックはなぜ新しい食べ物に挑戦するようになったのか?
- ジャックは自閉症であることをどのように認識しているのか?
- ジャックの家族はどのようにジャックをサポートしてきたのか?
ジャック・リチャードソンはカメラを恐れません。むしろ、スターになりたいようです。
母親のエイミーが携帯電話の録画ボタンを押して指差した瞬間、ジャックは言います。
「ジャックのスナックにおかえりなさい!」
「ジャックのスナック」は、母子で毎週投稿している動画シリーズです。
動画投稿を始めたのは1年ほど前ですが、ここまでに道のりは20年近く前にさかのぼります。
ジャックが目の前に置いたものを食べなくなったのは、生後18カ月頃でした。
それは、ジャックが双子の兄とは違っていることを示す1つの出来事でした。
母親のエイミーはこう言います。
「生後2週間で、ジャックには何か違うところがあると思いました。
サムは抱っこすると、私を見つめ、寄り添ってきました。”
しかしジャックは、抱くと、目をそらし、背中を丸めるんです。
『違う』と思いました」
ジャックは2歳のときに自閉症と診断されましあ。
そして、ジャックの食べ物の好き嫌いについての指導がはじまりました。
「新しい食べ物を皿に乗せようとはしませんでした。
触ろうともしません。
匂いを嗅ぐのも嫌がりました。
パニックになりました」
指導していたジェスとジャックは、何時間もかけて新しい食べ物が皿に乗るのに慣れさせました。
さらに何時間もかけてジャックがその新しい食べ物に触れるようにしました。
そのたびに歓声が上がり、祝福の声が上げました。
しかし、時にはその逆もありました。
「涙が出る日もありました。
泣き叫ぶこともありました」
20年間、ジャックは
- ワッフル
- ソーセージ
- ベーコン
- スクランブルエッグ(電子レンジで作ったもので、エイミーは不味いと言っている)
- フライドポテト
- スイートポテト
- チキンナゲット
の7つの食品しか食べませんでした。
しかし、22歳になったジャックは冒険するようになりました。
「ジャックは私と一緒にスーパーにいました。
青果売り場で、『新しい食べ物を試してみようかな』と言ったんです。
私はおどろきました」
そして、祖父が大好きなスイカを、ジャックは食べることにしたのです。
家に帰ると、エイミーはスマホを手に取り、ジャックが初めて口にする様子をビデオに撮って、夫とジャックの双子の弟に見せました。
そして、彼らはそのビデオを投稿しました。
それが、動画シリーズ「ジャックのスナック」の誕生となりました。
サルサ、スパゲティ、ピザ、ピーナッツバターとゼリー、サツマイモ、チリ、カリフラワー、ブロッコリー、サーモンなどにこれまで挑戦しました。
視聴者からの食べ物の提案も受けるようになりました。
ジャックはそのうちのいくつかは好きになりましたが、すべてではありません。
「ジャックはよく、『うーん。おいしい!』とよく言います。
でも、それは本心ではありません」
新しい食べ物に挑戦し、その反応を世界に発信するのは、とても勇気のいることでしょう。
なぜ、ジャックはそうするようになったのでしょうか?
「それは、他の自閉症の人たちが新しい食べ物に挑戦するのに役立つからです」
ジャックは、食べ物に対する嫌悪感の根源は、匂いと、その味を好きになれないのではないかという恐怖心だと説明します。
ジャックは、自分が自閉症であることを自覚しています。
自閉症のおかげで、能力が限られているばかりではなく、さまざまな能力があることを誇りにしています。
「自分が自分であることを感じられるし、他の誰にもできないことができることを誇りに思えるんだ。
誰も描けないものを描いたり、誰も見たことのないような動画を作ったりすることができるんです」
ジャックは現在、2つのYouTubeチャンネルを持っています。
1つはジャックのスナック、もう1つはジャックが作成したアニメなどを投稿しています。
今はとてもうれしいと母親のエイミーは言います。
父親のブルーはこう言います。
「3歳や4歳の頃は、この子がどこまでやれるかわからないものでした」
ジャックの幼少期は、大変なこともあったと言います。
母親のエイミーは、たくさんの人の前でジャックがパニックを起こしたりしたことを思い出します。
「しかし、甘やかすことはしませんでした。
それは違います。
自閉症の子どもを持つ他の家族がたどれるような地図を描くことができればいいのですが、自閉症の人の人生の旅も一人ひとり違うのです。
たとえば、他の家族も私たちと同じようにしているのですが、進歩が見られません。
それが、自閉症の難しいところなんです。
それでも、希望はあります。
大変です。とてもつらい日もあります。
でも、笑いも喜びもあります」
ジャックは、エイミーとブルーに応援され、これまでにチャレンジしてきた新しい食べ物を食事に取り入れ始めています。
「ジャックの目を通して世界を見ることができるのは、とても素敵なことです。
息子は、私たちが見たことのないものを見せてくれる。
私たちが気づかないことに気づいてくれる。
そして、私たちは、節目節目でお祝いをします。
息子が初めて『愛している』と言ったときのことはよく覚えています。
ずっと教えてきて、ついに自分から言ってくれたんです。
祝いたくなることはいつもあります」
(出典・画像:米wfaa)
うちの子も小さな頃は本当に偏食で、この方の7つしか食べられなかったものにそっくりな感じでした。
しかし、今では何でももりもり食べます。
特別支援学校の給食で、熱心に先生がたが取り組んでくださったおかげです。
本当に感謝しています。
自閉症の私、食材がくっついているのは絶対ムリ:料理接触恐怖症
(チャーリー)