- 学習障害や自閉症を持つ人が大学で教えることは可能ですか?
- 自閉症の人が講義やプレゼンテーションを行う際、どのようなサポートが必要ですか?
- 知的障害を持つ人が社会で活躍するためにどのような機会がありますか?
英国のバンガー大学が、自閉症と学習障害を持つ男性を初めて大学名誉講師に任命しました。
ポール・テイラーは、学生に対して定期的にプレゼンテーションを行い、面接や学術論文の作成に協力します。
知的障害もある35歳のポールは、自身の個人的な経験を学生に伝えることを大学で始めます。
ポールは、英国の大学で学術チームの一員となった初めての学習障害者にもなりました。
「私は、私の個人的な人生と学習障害や自閉症と一緒に暮らすことの個人的な経験についての私の物語を共有したいと思っていました。
学生たちに知的障害と共に生きることがどんなことなのかを理解してもらい、学習障害をもつ人との関わり方を改善し、彼らの気持ちやニーズへの理解を深めてもらいたかったのです」
ポールは、2013年に開催されたスペシャル・オリンピックではウェールズのサッカーチームの一員でした。
ポールは2019年から、自分の経験を人に伝える活動をはじめました。
バンガー大学もすぐに、医学部や健康科学部の取り組みともっと密接に連携できる可能性があるとわかりました。
そして、2022年12月に正式に名誉講師となりました。
「病院での経験、スポーツの経験、精神衛生上の経験について教えています。
これから新型コロナウィルスでの経験についても話したいと思っています。
これまでに、70〜80人の生徒がいる部屋で話したこともあります。
話すのは楽しいし、この人たちの前で話すと自信がつくので気分がいいんです。
私は新しい人々に会うのが好きです。
なので、私は本当に講義を楽しんでいます。
私はそれが学生たちが病院やコミュニティで患者を診るようになったときに、役立つものだと感じています」
ポールの講義の準備と実施に密接に協力している同大学のヘルスケアサービス講師、ルース・ウィン・ウィリアムズ博士は、ポールを「チームのすごい一員」だと言います。
「学生に講義をするだけでなく、ポールは学会に出席し、学術論文の発表も手伝います。
また、新入生の面接会やオープンデーの手伝いもしています。
しかし、私たちがするべきことは、ポールがもっているものを引き出す方法をもっともっと見つけていくことです。
ポールから学ぶために、私たちにはまだまだやるべきことがあります」
(出典・画像:英BBC)
すばらしいですね。
「違っている」から学べることがあります。
「当事者」だから知っていることがあります。
(チャーリー)