- 自閉症やADHDの子どもたちの視覚運動能力を評価する方法はありますか?
- どのようにして早期に自閉症の兆候を見つけることができますか?
- タブレット端末のゲームは発達障害の診断にどのくらい有効ですか?
タブレット端末を用いたゲームが、定型発達の子と自閉症スペクトラム障害の子の視覚運動能力を評価するのに適していることが、npj Digital Medicine誌オンライン版に発表されました。
米デューク大学のサム・ペロコンの研究チームは、幼児における視覚運動能力の評価として、タブレットで実施する泡飛びゲームを利用しました。
参加者は、1歳半から10歳までの233名の子どもたちです。
147名の定型発達の子、86名の自閉症スペクトラムの子(そのうち32名は注意欠陥・多動性障害ももっています(自閉症+ADHD))です。
ゲームに対するタッチの特徴を、自閉症、自閉症+ADHD、定型発達、それぞれの子どもたちで比較しました。
その結果、1歳半から3歳までの自閉症の子は、定型発達の子に比べてシャボン玉を弾く速度が遅く、シャボン玉の中心をタッチする能力も低いことがわかりました。
また、シャボン玉をはじくときに指が残る時間が長く、動作のばらつきも大きくなっていました。
3歳から10歳までの子では、ADHDもある自閉症の子に、より大きな運動障害が見られました。
正確さの低下と成績のばらつきの大きさがありました。
また、いくつかの運動機能と、微細運動能力や認知能力との相関が見られました。
「このシンプルで有益なツールは、早期自閉症の兆候の発見と評価を強化し、幼児および学童の視覚運動能力の客観的かつ定量的な測定値を得るために、広く利用できる可能性があります」
そう、研究チームは述べています。
(出典:米Medical Xpress)(画像:Pixabay npj)
簡単なゲームで早期発見ができれば、多くの子どもたちに役立つでしょう。
ますますの研究開発を期待します。
(チャーリー)