- 1. 自閉症や特別支援を必要とする人にとって、動物とのコミュニケーションはなぜ大切なのだろうか?
- 2. ペットセラピーを提供する機関や団体は、どのように犬たちを訓練しているのか?
- 3. ペットセラピーを受ける子どもや大人たちが、実際に動物と関わることで体験することは何だろうか?
米アリゾナ州の学校の教室で、生徒たちが自信をつけ、学び、恐怖心を克服するのを助けている方法があります。
この方法は、キスをして、尻尾を振って、腹をこするのが好きな、犬たちによるものです。
ペットセラピーが、全米の学校で人気を博しています。
「ポージティブ・フレンドシップ」が、それを行っています。
ジャークは息が荒く、食べ物のためなら何でもする、お腹を掻かれるのが大好きな犬です。
「彼はかわいい。しわしわの顔をしています。毛がすごく柔らかいんです」
そう、エイブラムは言います。
しかし、ジャックの役割はコミカルなものだけではありません。訓練されたセラピー犬として、自閉症の子どもたちが新しい方法で自分自身を対処するのを助けています。
「彼は私を元気づけてくれています」
スペリング、パズル、その他どんな活動にも、ジャックはアブラムのそばにいて、無言のサポートをしています。
米アリゾナ州で10数校にこのペットセラピーを提供している「ポージティブ・フレンドシップ」の創設者トーシャ・タープ=ガイタニスは、次のように説明します。
「動物には、言葉を使わないコミュニケーションと無条件の愛があります。
とくに自閉症など特別支援を必要とする人の多くは、人と目を合わせることを好みません。
しかし、人間とは心を通わせることができなくても、犬とは心を通わせることができるのです」
この活動は、母親としての自身の葛藤から生まれた使命だとタープ=ガイタニスは言います。
「私の自閉症の息子は、作業療法がうまくいきませんでした。
ところが、フレンチブルドッグのゾーイを息子のそばに座らせると、ゾーイが一緒に座っていれば、息子は大丈夫だと言ったんです」
タープ=ガイタニスは、息子を助けてくれるフレンチブルドックは、きっと他の人も助けられると考えました。
そして、2014年に「ポージティブ・フレンドシップ」を設立しました。
設立以来、豚からニシキヘビまで、あらゆる種類の動物も扱うようになりました。
しかし、すべての始まりとなったこの犬種、フレンチブルドッグにはいつも特別な思いを抱いています。
「フレンチブルドッグは楽しいんです。
遊ぶのが大好きで、いつもハッピーなんです。
会うと、いつも全身をくねらせて、楽しそうに近づいてくるんです」
「ポージティブ・フレンドシップ」は100近くの療育チームをもち、2022年だけでも1000人以上の特別支援を必要とする子どもと大人にサービスを提供しています。
(出典・画像:米abc15)
かわいいですね。
ますます多くの子どもたちの助けになってください。
特別支援学校の廊下にいる自閉症の子たちと一緒に過ごすロボット
(チャーリー)