- 自閉症の子供がいる場合、飛行機での旅行はどのように対処すればよいですか?
- 自閉症の子供がパニックになったとき、周囲の人々はどのように対応してくれますか?
- 子供が発達障害を持っていて旅行中に迷惑をかけてしまうことに対して、どのように周囲のサポートを得られますか?
「こんなに多くの人が理解してくれたのは、生まれて初めてでした」
幼い子どもを連れて旅行したことのある人なら、それがどれほど簡単なことではないかを知っているでしょう。
泣いたり、ぐずったり、「ねー、まだ」の連発。
親はとても疲れてしまいます。
ロリ・ガブリエルは米国内のサンディエゴへの家族旅行からテキサスへ戻る飛行機で、最悪の事態を経験しました。
自閉症で言葉を話すこともない、ロリの4歳の息子ブレイセンはパニックを起こしてしまいました。
そのとき、飛行機はまだ離陸さえしていませんでした。
「息子の気分は悪くなっていました。
離陸直前にシートベルトを外してしまいました。
私は腕と足をつかって抑えて、シートに座らせようとしたのですが、激しく抵抗し不可能でした。
飛行機を降りなければならないと思いました」
母親のロリだけでなく父親も座らせようとしましたが、できませんでした。
そのとき、客室乗務員が行動しました。
しかし、ロリが思っていたような行動ではありませんでした。
家族を飛行機から降ろすのではなく、共感と優しさをもってどう対応するべきか尋ねてきました。
そして、
「息子を膝に座らせてもらえるようにしました。
息子はずっと叫んだり、叩いたり、私の髪を引っ張ったりしていましたが、飛行機は離陸することができました」
巡航高度に達すると、ブレイセンは自由に行動できるようになりました。
通路の真ん中に横たわり、飛行機の振動で落ち着き、客室乗務員は彼の周りで楽しく働きました。
飲み物を運ぶときも、カートではなく、トレーを使う気遣いをしてくれました。
母親のロリと息子のブレイセンに優しさを示してくれたののは、客室乗務員だけではありませんでした。
乗客もそうだったのです。
ブレイセンが行ったり来たりしていると、多くの乗客が携帯電話で写真を見せたり、ハイタッチをしたり、足元に座らせたりして、一緒に遊んでくれました。
人の席を蹴ってしまっても、最悪の事態にはなりませんでした。
あるファーストクラスの乗客は、「私の椅子を蹴っても、私は気にしないよ」と言っていました。
飛行機が着陸するころには、母親のロリは、最高の優しさを経験したと感謝しました。
そして、家族の向かいに座っていた非番の乗務員からメモを手渡されました。
「息子さんにはどうか、不便や重荷であるように感じさせないでください。
あなたの愛、あなたのサポート、そしてあなたの強さを神は祝福しています。
スーパーウーマンであり続けてください。
そして、あなたとあなたの家族は愛され、支えられることを知っていてください。
ユナイテッド・ファミリー」
ロリは、ユナイテッド航空への感謝の気持ちをソーシャルメディアに投稿しました。
それが瞬く間に話題となりました。
ロリはこう語ります。
「ユナイテッド航空には大感謝です。
彼らは息子のニーズに応え、私たちが皆大丈夫であることを確認し、サポートをしてくれました。
客室乗務員の方たちはこれ以上ないほど素晴らしい対応をしてくれました」
ユナイテッド航空もこれに対し、乗務員や乗客たちを賞賛するツイートをしました。
「私たちのクルーが楽しい経験をさせてくれたことをうれしく思います。
また、このような愛情深く、協力的な乗客がいることを知り、大変うれしく思っています。
またすぐにブレイセンに会えるのを楽しみにしています」
米国CDCによれば、米国では約44人に1人の子どもが自閉症です。
しかし、自閉症の子を持つ親は、しばしば誤解や判断、軽蔑にさらされることがあります。
だからこそ、ロリとブレイセンにとって、この体験はとって大きな意味を持つのです。
ロリはこう言います。
「汚い目で見られたり、コメントされたりすることには慣れています。
なので、私や私の家族のために誰かがそんなに優しくしてくれるとは思ってもみませんでした。
それは、私にとって本当に大きなことです」
もし、私たちがこの出来事から何か得るものがあるとすれば、それは、少しの共感、優しさ、そして受け入れることが、本当に大きな意味を持つということです。
(出典・画像:米Goalcast)
まわりの方への迷惑をやはりまず考えてしまいますが、
そのときは幸運に恵まれて、本当に優しい、すばらしい体験をされたと思います。
ありがたいです。
(思えば、私も初めての飛行機、初めての海外で乗ったのはユナイテッド航空でした)
大きく、その後の人生も変えるほどだったでしょう。
(チャーリー)