- ホリデーシーズンや年末年始に、自閉症の人が直面する具体的な課題は何ですか?
- 自閉症の人がホリデーシーズンを楽しむためにどのような準備が必要ですか?
- 過剰な刺激やストレスに対処するための具体的な方法は何がありますか?
ホリデーシーズンは多くの人にとっても、少しストレスになることがあります。
ルーチンの中断と過度の刺激が、ストレスになってしまうことがあるためです。
自閉症の人たちが、休日を楽しむためには意識、準備、柔軟性が鍵になると、米ユタ大学の子どもと青年の健康と精神のデボラ・ビルダー教授はそう言います。
自閉症の方や子どもは、年末年始にいくつかの問題に直面しますが、対処方法は人それぞれ、幅広いものになります。
「一般的には、3つの大きな課題に集約されます。
いずれもある程度の準備で対処することができます」
デボラ・ビルダー教授は次のようにアドバイスしています。
1. 日常性の欠如 と変化
多くの自閉症の人にとって、きまった日常生活は非常に重要です。
自分や子どものスケジュールはできるだけ、いつもどおりに保つようにしましょう。
スケジュールの変更に適応するためには、時間に余裕をもって、友人や家族と協力して行いましょう。
自閉症の子どもの場合には、スケジュールを目に見えるようにすることで、子ども自身が促し、準備することができます。
また、睡眠時間を十分に確保することも重要です。
「スケジュールは、最善を尽くしても狂ってしまうものですが、自分と子どもの睡眠時間を確保することは、絶対に重要です。
一度睡眠が損なわれると、他のすべてが簡単に崩れてしまうからです」
2.過度な刺激
自閉症の大人や子どもに共通するもうひとつの問題は、過剰な刺激です。
年末年始は、人ごみ、光、歌、ベルなど、さまざまな感覚を刺激するものがあふれています。
混雑していない時間帯に外出する計画を立てたり、サングラスやイヤーマフ、感覚を刺激するおもちゃなどを前もって用意したりすることで、この問題をある程度減らすすることができます。
また、事前に計画を立て、いざというときには静かな場所で休憩することで、親子ともども予期不安を軽減することができます。
3.ストレスの多い状況
年末年始にストレスのたまる状況が発生することは間違いありません。
しかし、そのような心配を軽減するためにできることがいくつかあります。
この年末年始にどこに行くにしても、静かに休める場所を確保しましょう。
これは、自閉症の人が社会復帰する前に安心感を得て、気持ちを落ち着かせるのに役立ちます。
また、気晴らしに好きな本を持参したり、食べ物に関するストレスを避けるためにスナックを持参したりするのもよいでしょう。
多くの自閉症の大人や子どもは、ストレスや過剰な刺激を示す合図を持っています。
これらの合図を理解し、認識することは、誰にとっても安全で楽しい環境を作ることにつながります。
そうはいっても、休日は本来、予測不可能なものです。
私たちはみんな、日常的な生活とは違う過ごし方をします。
旅行、新しいスケジュール、見慣れない顔、食事内容や方法の劇的な変化など、さまざまなことが起こります。
あらかじめ、柔軟に考えることで、自閉症の人は恐れることなく楽しむことができます。
「自閉症の人たちのほとんどは、自分のスペースや時間を必要とします。
例えば、休日のパーティーに参加するときでも、自分のスケジュールを気にしてください。
ただ、顔を出して、挨拶をして帰りたいなら、それでもいいのです
誰もが、不快に感じたりしないことが重要なのです」
いつものルーチンを尊重しながら、ちょっとした変化に挑戦し楽しむ。
家族一緒にそんなふうに過ごせるといいですね。
(チャーリー)