- 自閉症スペクトラムの子どもたちとのコミュニケーションは可能なのか?
- 自閉症の子どもとのコミュニケーションにどのような方法が効果的なのか?
- 自閉症の人がコミュニケーションをする際にどのようなサポートが必要なのか?
脳の働きは違っても、自閉症スペクトラム(ASD)の子どもたちとのコミュニケーションは可能です。
一つ一つのコミュニケーションは、レンガで作るようなものだと考えてください。
最初はレンガが乾いていなくて、支えることができませんが、作ったレンガが一つ一つ固まっていき、やがてその上に置かれるレンガを支えられるようになります。
レンガが固まるにつれて、土台が形成され始めるのです。
その好例が、私の友人クリスティンと彼女の自閉症の娘カーリーとの間の次のようなやりとりです。
娘のカーリーは最近中学校に復学しました。
しかし、母親のクリスティンが学校での様子を尋ねても、いつも答えてはくれません。
学校に行くようになってから、母親のクリスティンは小売店のパートの仕事に応募しました。
長年、人前に出る仕事をしていなかったクリスティンは、応募したことへの不安が襲ってきました。
人前で仕事をするのは久しぶり、嫌われたらどうしよう、期待されすぎたらどうしよう…。
クリスティンが姉にその状況を相談すると、姉はこう言いました。
「クリスティン、あなたの娘のカーリーが学校に行くときも、こんな気持ちなんじゃないかしら?」
クリスティンはしばらく考えて、そうかもしれないと答えました。
そこでクリスティンは、新しい仕事のこと、心配していることなど、自分の気持ちを娘のカーリーに伝えてみることにしました。
すると、カーリーの顔に満面の笑みがこぼれました。
「私の気持ちがわかったのね。私の世界へようこそ!」
このときクリスティンは、自閉症の娘とコミュニケーションをとる方法がいろいろあることに気づきました。
このようなつながりを構築する方法を学べば、あなたが一緒にいないときでも、子どもたちの移行を準備し、サポートすることができます。
自閉症の子どもとコミュニケーションをとるのに次のような方法があります。
■ 共通の感覚を共有する
あなたとどのように異なっているかに焦点を当てるのではなく、あなたとあなたの子が似ていることに集中しましょう。
自閉症の子どもたちは、違うことを行うのは当たり前なのですから。
■ 毎日が予測できるように、子どもが必要とすることを尊重する
何が起こるかわかっていれば、不安は減り、コミュニケーションは容易になります。
カーリーが幼いころは、クリスティンが厳しいスケジュールを組むまで、悲惨でした。
この厳しいスケジュールにカーリーは喜び、受け入れました。
昼寝の時間が近いとわかると、階段を上って寝室へ行くようになりました。
一貫したルーチンは、子どもが安全で、生活の変化をコントロールできる感覚を持つのに役立つかもしれません。
■ 子どもに選択肢を与える
自閉症の場合、コントロールが効かないことが不安を生みます。
たとえ選択肢があなたにあったとしても、選択肢を与えるようにしましょう。
自閉症の子どもに選択させることは、問題解決能力を養い、自尊心を高め、選択することの責任を教え、葛藤を減らすのに役立ちます。
コミュニケーションや選択の機会を与えることで、干渉される可能性を減らし、子どもが自分の人生の側面をコントロールすることができるようになります。
■ シンプルな言葉を使う
子どもが言葉を発しない場合は、ひとつの単語で話すようにします。
たとえば、子どもがブロックで遊んでいるときは、ブロックを持って「ブロック」と言います。
もし子どもがすでにひとつの単語で話しているのであれば、「ブロックを積む」「ブロックを組み立てる」などの短いフレーズを試してみてください。
徐々に、簡単なフレーズに1つ以上の単語を加えていきます。
一般的には、子どもが使っている言葉より1語多いフレーズで話すことをおすすめします。
■ 楽しむ、参加する
自閉症の子どもが本やショーからセリフやシーン全体を取り出し、それらを使ってコミュニケーションを取ることをスクリプティングといいます。
娘のカーリーがスクリプティングをするときには、母親のカーリーも加わります。
それは二人の間のゲームになり、楽しんでつながる方法になりました。
クリスティンは、カーリーが怒っているときにもスクリプティングを使いました。
カーリーが怒ったときには、クリスティンが台本を書き始め、その場を和ませました。
あなたの自閉症の子どもとのコミュニケーションは、別の行動に移行するときの助けとなります。
あなたの子どもとの関係を強化するためにコミュニケーションをしていくと、最終的に子どもがどのように感じているかをよりよく理解することができます。
子どもは理解されたと感じれば、不安は減り、移行がより容易になります。
自閉症の人は誰でもコミュニケーションを学ぶことができます。
それは必ずしも音声言語によるものとは限りません。
話すことができない自閉症の人も、社会に貢献できることは多く、有意義で充実した人生を送ることができます。
(出典:米Psychology Today)(画像:Pixabay)
うちの子は大きくなっても、話すことはできませんが、コミュニケーションは多くしています。
その方法は「タッチ」
「おはよう」「終わった?」「ありがとう」
一日に何度もハイタッチをしています。
(チャーリー)