- 症状が無視された子どものころ、どんなサポートが必要だったのか?
- 自閉症やADHDを持つ大人が診断を受けるタイミングは?
- 自閉症やADHDを持つ子どもたちに、どんなメッセージを送りたいのか?
子どものころに症状が「無視」されたため、2つの診断は大人になってからされました。
40歳のキャロライン・キープは自閉症とADHDをかかえています。
正式に診断されたのは2年前です。
女性にはよくあることだといいます。
キャロラインはネガティブなことよりもポジティブなことに焦点を当てたいといいます。
他の自閉症の女の子に、どんなに変わったことでも自分の夢を追求するように奮起してほしいと願っています。
科学、工学、美術工芸の一日限りの祭典「メイクフェスト」を創設したキャロラインは、今年の「Women in Tech Awards」の200人の最終選考に残りました。
この授賞式は、テクノロジー業界で働く女性の数を増やし、STEM分野の女性の先駆者の仕事を促進することを目的としたWeAreTechWomenが毎年開催するものです。
キャロラインは、こう言います。
「正直なところ、本当におどろいています。
ADHDと自閉症を持つ女性として、これらを伝えることは本当に重要です。
発達障害の子どもたちは、しばしばこうした機会を得られず、自分の夢を追い求めることができると感じられないからです。
私は自分の道を切り開きました。
ADHDや自閉症を持つ女の子たちが、自分にもそれができると感じることが重要だと思うのです」
キャロラインは、地理情報システム、環境データのコーディング、ガスセンサーの構築などに携わる地質工学エンジニアとして、技術分野でのキャリアをスタートさせました。
その後、英リバプール・ジョン・ムーア大学で、エンジニアリング、エレクトロニクス、スクリーン印刷、金属加工、テキスタイルなどを学ぶ学生のための共同作業スペース「メイカーズスペース」に貢献しました。
2014年には、物理学の教師となり、翌年、若い女性をテクノロジーに引き込むことを目的にMakeFestを設立しました。
2017年には英国初の学校向けのメイカーズスペースを立ち上げ、その功績によりTimes Education Supplement(TES)からNational New Teacher of the Year賞を授与されました。
キャロラインはこう言います。
「実は私は2年前にADHDと自閉症と遅ればせながら診断されました。
女性も多くいます。
自閉症のステレオタイプイメージでは、男性がなるものです。
そして、長い間、医学界でもそうでした。
現在では、自閉症の女の子も多くなりましたが、まだまだ長い道のりがあります。
発達障害の人たちがどう見えるのか、どう行動すると思われているのか。
それを変える必要があります。
私は技術に関しては才能がありますが、もし私に食事を作るように頼んだら、おそらくキッチンが火事になるでしょう。
発達障害でない人たちには、それをわかってもらえません」
キャロラインは、教育と技術での成功を通じて、ADHDや自閉症で見過ごされていると感じている子どもたちに、前向きなロールモデルを示したいと考えています。
「私はよく子どもたちから、私は自閉症やADHDなので、それができるかわからないと言われます。
しかし、私も自閉症、ADHDだよと言うことができます。
学校では、ニューロダイバーシティ(神経多様性)が盛んです。
しかし、それを隠す必要を感じています。
教師から、自閉症かもしれないと言われない日はないのですが、自分からは言いたがりません。
人と違うということは、常に汚点として扱われるからです。
でも、違いの多くは長所なのです。
私はいつもSTEMに夢中なオタクです。
ロボットのある教室で働くのは、私の夢でした。
私にとって、それは完璧な理想でした。
しかし、残念ながら、ニューロダイバースの人たちへのサポートは十分ではありません。
でも、本当に発達障害で成功している人はたくさんいます。
水泳選手のマイケル・フェルプスはADHDです。
俳優のアンソニー・ホプキンスは自閉症です。
発達障害の子どもたちが、自分が得意としたいことにアクセスし、特別な興味を追求する場所を持てるようにすることが、私にとって重要なことです。
それが、私がこれまでに取り組んだことのきっかけとなりました」
(出典・画像:英ECHO)
できるところに注目する、注力する。
とても大事にしてほしいことです。
(チャーリー)