- 自閉症は世界を違う視点から見ることで、世界をより良くすることができるのか?
- 自閉症は障害としてだけではなく、その持つ良い面も理解されるべきなのか?
- 自閉症の人々の教育制度は、彼らが最大限の可能性を引き出せるようになっているのか?
17歳の高校生、ノア・ベルトレイムは一般の人々の自閉症スペクトラムに対する見方を変え、この症状の良い面を理解してもらうことを使命としています。
「自閉症は世界を違う視点から見ることで、世界をより良くするものです。
もし私たちがみんな、同じ方法で考えていたら、どこにもたどり着けないでしょう?
異なる視点、そして異なる人々がいることは良いことです。
私の目標は、自閉症をなくす必要があるという考えをなくすことです」
オーストラリアでは、20万人以上の人が自閉症スペクトラム障害(ASD)と共に暮らしています。
アメリカの疾病対策予防センターは、ASDを「脳の違いによって引き起こされる発達障害」と定義しています。
「ASDの人はしばしば、社会的コミュニケーションや相互作用に問題をかかえ、こだわりをもったり、行動を繰り返すことがあります」
ノアは、彼が生まれた状態をこのように枠にはめるのはあまりにネガティブだと考えています。
「私は自閉症を障害として見てはいません…むしろ左利きと右利きの違いのように思っています」
学校生活で苦労している面もあるが、同級生よりはるかにうまくやれることもあると言います。
「私は、多くの自閉症の人たちと同じように、感覚が異常に鋭いんです。
聴覚がかなり発達しているので、両親が聞かせたくないことも聞こえてしまい、両親をイライラさせることもあります」
また、ノアは写真のような記憶力を持っています。
お気に入りのテレビ番組であれば台本を丸ごと記憶することもできます。
歴史と地理が好きなノアは、世界の195の国の首都もすべて暗記しています。
「カザフスタンの首都はどこですか?」
「ヌルスルタンです。
首都は以前はアルマンティだったが、2019年に変更されました。
ヌルスルタンは以前はアスタナと呼ばれていましたが、前大統領の名前をとって改名されました」
ノアは、私たちにはまだ長い道のりがあると言います。
「自閉症を 『治す 』必要があるものだと考えている人たちがまだいます。
自閉症を特定するための出生前検査の話も本当に嫌いです。
私のような人がいなければ、世界はもっとひどい場所になっていたでしょう」
ノアの母親であるデーン・ベルトラメもまた、長年の自閉症擁護者であり、グリフィス自閉症スペクトラム支援グループの代表を務めています。
「私たちはノアをとても誇りに思っています。
ノアは認識を変えるために多くの仕事をしています。
私は彼がやりたいことを止めるつもりはありません」
母親のベルトラメは、自閉症スペクトラムの子どもたちが自分の可能性を最大限に発揮できるような教育制度に変えてほしいと言います。
「自閉症の子どもたちは、他の人と同じかそれ以上の知能を持っている可能性がありますが、物事を処理するのは遅いかもしれません。
さまざまな学習者に適した試験方法を提供してほしいと思います」
ノアは、卒業後は大学でグラフィックデザインを学びたいと考えています。
すでに、ストリートファイター風のコンピューターゲームのアートワークとグラフィックをデザインしています。
(出典・画像:豪about regional)
多様な人がいて、違うから、人類は発展し、これからの未来もあります。
(チャーリー)