- デジタル技術は学習障害や自閉症のある人がどのように日常生活で役立つのか?
- 学習障害や自閉症のある人たちはインターネットをどのように利用しているのか?
- 学習障害や自閉症のある人々の家族や介護者がデジタル技術を活用する方法は?
遠隔地とのやりとり、スポーツや音楽鑑賞、エクササイズのクラスなどは、学習障害や自閉症を持つ人たちやその親、介護者がインターネットやデジタル技術からどのような恩恵を受けることができるかを示すほんの一例です。
慈善団体のマートン・メンキャップが発表した動画は、インターネットが、学習障害や自閉症の人たち、その親や介護者たちの生活を、趣味や興味の発見、余暇活動への参加、日常業務の管理をより容易にするなど、さまざまな形で向上させることを明らかにしています。
言葉を発しない男性がタブレットのアプリを使って家族とコミュニケーションを取ったり、女性がスマートフォンを使ってバスの時刻表をチェックしたり、友人と写真を撮って思い出に残したり、人々がオンラインで買い物をしたり、処方箋を注文したりする様子が描かれています。
この動画は、英国保険サービスなどの支援により制作されました。
新型コロナによるロックダウンの間、学習障害と自閉症をかかえる24歳のアメリアはデジタルに積極的になりました。
Zoomでのテレビ会議などができるよう、姉と母親はユーザーIDやパスワードを入力したり、アプリのダウンロードを手伝ったりしました。
アメリアは現在、メールの使い方も覚え始めています。
母親のマリアは言います。
「取り残されないための手段になりました。
もしロックダウン中にデジタル技術を利用しなかったら、アメリはは孤独になっていました。
この動画は本当に良いです。
介護者が買い物や薬、かかりつけの病院の予約にインターネットを使えるのはいいですね。
私も使いこなし、予約できるように努力しなければと思いました。
ヘッドフォンを使って音楽を演奏している若者を見たとき、アメリアも寝室でヘッドフォンを使えば、近所に迷惑をかけずに歌ったり踊ったりできるとも思いました」
マートン・メンキャップの最高責任者であるアンドリュー・ウィッティントンはこう言います。
「この動画の目的は、学習障害や自閉症の人たちや、その親たち、介護者が、インターネットを利用しにくい、あるいは利用できないと考えている場合に、同じような境遇の人たちが日常的にインターネットを利用し、生活を豊かにしていることを知ってもらうことにあります。
この動画をきっかけに、現在インターネットを利用していない人が、利用を検討するきっかけになればと思います。
それを支援する地域のサポートもあります」
マートン・メンキャップのバサ・ナナプラガサム医師は、次のように述べています。
「誰でも見ることができるこの動画は、私たちのコミュニティのより弱い立場の人々が、デジタルスキルを向上させ、オンラインと新しいテクノロジーを使用することの自信をつけるのに役立ちます。
学習障害や自閉症をかかえる多くの人々にとって、インターネットにアクセスできることは、テクノロジーが日常生活に不可欠なものとなっている世界において、友人や愛する人とつながりを保つための重要な手段です。
パンデミック時には、孤独感や精神衛生上の問題を克服するために非常に重要な役割を果たしました」
英国民保険サービスのロンドン地域リーダーのデビー・ハスティングはこう言います。
「デジタル技術を通じて保険サービス利用者と介護者とのつながりを維持する素晴らしい活動を支援できることを誇りに思います」
(出典:英国民保険サービス)(画像:YouTube)
多くの人がもう当たり前に、便利に利用していることでも、まだそれを知らない、できない方もいらっしゃいます。
こうした支援は本当に大事です。
ITができることのなかで、何よりも重要なことだと私は思います。
(チャーリー)