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自閉症の子も「共同注意」をそうでない子と同じくする。研究

time 2022/05/14

この記事を読むのに必要な時間は約 4 分です。

自閉症の子も「共同注意」をそうでない子と同じくする。研究
  • 自閉症の子どもが共同注意を達成するための手がかりは何か?
  • 自閉症の子どもが親の注意を引く際に、視線追従よりも何を手がかりにする傾向があるか?
  • 自閉症の子どもの親との共同注意が、子どもの言葉の発達にどのような影響を与えるか?

何十年もの間、自閉症の研究は、実験室での作業や臨床医との面接で収集されたデータに頼ってきました。
Current Biology誌に発表された研究では、より自然な遊びの中で幼児を観察することで、現状に挑戦しています。

ヘッドマウントカメラを使って、おもちゃで遊ぶ子どもの目の動きを追跡したところ、自閉症の子どもは、親と同じおもちゃを同時に見ている時間によって測定される共同注意の達成度が、標準的なレベルであることが観察されました。

米インディアナ大学で自閉症を研究するジュリア・ユルコヴィッチ・ハーディングは、より快適で自然な環境で子どもが社会的パートナーとどのように相互作用するかを理解するために、自閉症の子どもを対象にヘッドマウント型アイトラッキングを使用し、子どもとその両親との社会的相互作用を、初めて研究しました。

この研究の共同筆頭著者であるユルコヴィッチ・ハーディングはこう言います。

「ヘッドマウントアイトラッキングを利用することで、視覚的注意と手動行動を正確に測定することができると同時に、子どもたちをより自然に遊ばせることができます」

自閉症スペクトラムの子どもたちは、社会的な相手の視線を追うことが困難な場合が多くあります。
視線追跡と呼ばれるこの行動は、自閉症の研究者が共同注意を定義する際に重要な役割を果たすと考えるものです。

ヘッドマウント型アイトラッキングを用いた定型発達児の発達の研究では、最近、子どもたちが一緒におもちゃで遊んでいるときに親の顔をあまり見ていないことを発見しました。
つまり、より自然な環境では、視線を追うことが共同注意を達成するための手がかりにならない可能性があるということです。

その代わり、典型的な発達を遂げた子どもは、親が何を見ているかを知る手段として、おもちゃを触ったり持ったりしている親の手を追いかけます。

2歳から4歳の子どもたち50人の遊びのデータを評価したところ、自閉症の子どもも神経型発達の子どもと同じレベルで共同注意を維持することがわかりました。
この結果は、ユルコヴィッチ・ハーディングにとって刺激的なものでした。

「自閉症の子どもたちは、親の注意を共同注意に追いやるのに、視線追従ではなく手指追従を手がかりにしていました」

親と一緒にトラックのおもちゃで遊んだり、ブロックを積んだりするなど、子どもがある活動に集中する体験は、言葉の発達を助けると考えられています。

そして、今回の研究では、自閉症スペクトラムの子どもの親が一緒に共同注意をしているときは、おもちゃに名前をつける頻度が高いこともわかりました。

ユルコヴィッチ・ハーディングとそのチームは、自閉症の子どもがより典型的な方法で遊ぶことができる時間を特定することによって、大人が自閉症の子どもにこれらの活動をもっとするように促し、学習の機会を増やすことができるようになることを期待しています。

「私たちは、自閉症の人の日常生活、日々直面する社会的圧力、交流する社会的背景を理解し、快適で自信に満ちた方法で私たちの周りにある社会的世界に存在できるようにする必要があります」

(出典:米Neuroscience News.com)(画像:Pixabay

少々、他の子とは違うと思っても、たくさん一緒に遊んで頂きたいと思います。

どんどん大きくなるので、小さな頃はかけがえのない時間ですから。

人形には自閉症の子どもたちの注意をひきつけ維持させる力がある

(チャーリー)


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