- 自閉症の兄弟が影響を受けることはどのようなことか?
- 兄弟の中で特別なニーズを持つ子どもに焦点を当てることの重要性は?
- 自閉症や知的障害をもつ兄弟を支援する際に見落としがちなことは何か?
サムは自閉症スペクトラムです。
生まれたときから「何か変だ」と直感していたのですが、5歳のときに診断されました。
サムはもうすぐ10歳、妹のエルは8歳です。
サムの行動は予測不可能で、暴力をふるうこともあります。
ある瞬間、すべてがうまくいったかと思うと、次の瞬間、サムは爆発し、ときには小さな妹を傷つけようとします。
妹の首を絞めようとしたり、階段から突き落としたりしたこともあります。
サムがエルに攻撃的になったのと同じ頃、冒険好きで向こう見ずだったエルが、ほとんどすべてのものを怖がるようになりました。
人ごみが苦手になり、大きな音に飛び退いたりしました。
竜巻がめったに起こらない地域に住んでいるにもかかわらず、竜巻を怖がるようになりました。
車椅子や松葉杖を使っている人を見ても、怯えるようになりました。
そのような人たちに近づくと、自分も同じ病気になるのではないかと思うようになっていたのです。
胃が痛くなったり、家が燃えてしまわないかと心配するようになりました。
学校にも行きたがらず、夜は翌日のことが心配で眠れません。
好きだった乗馬も、恐怖のあまりにしなくなりました。
私は、エルの恐怖心と自閉症の兄のサムの行動に関係があるのではと思い始めました。
エルはいつも家のなかでで安全だと感じることができていませんでした。
私はサムの環境、サービス、教育などを管理するのが私の仕事だと考えていました。
一方で、サムの診断から4年間、エルのニーズを見落としたような気がしました。
そして今、エルは助けを求めて泣いているのです。
私は学校に連絡を取り、社会的情動のテストを受けることにしました。
エルは数週間かけて学校の心理学者と面談し、標準的なテストをいくつか受けました。
テストは主に、エルが与えられた状況に対して自分の感情を割り当てたり、その逆をしたりするものでした。
また、不安について広範なアンケートに答えました。
そして、これらのデータがすべて分析され、報告書にまとめられました。
検査が終わると、エルが学校で成功するための計画を作成するために、学校のチームと会うことになりました。
学校の心理学者が私に電話をかけてきて、状況が説明されました。
私はそれが憂慮すべきものであることがわかりました。
テスト中、どんなことが悲しいかと聞かれ、エルは即座に「お兄ちゃん」と答えていました。
そして、「お兄ちゃんがいないほうがいい」と言っていました。
エルは、自分の人生に関わる人たちを、緑から赤までの5色で表現するように言われると、ママとパパは緑、サムは赤と伝えました。
私は、自閉症児のきょうだいがどのような影響を受けるかについて調べると、私たち家族の経験を裏付けるような研究結果が見つかりました。
自閉症の子どものきょうだいは、彼らのニーズが常に養育者によって見過ごされることで苦しみ、内面化問題のリスクを抱え込むことがあります。
これらの問題は、悲しみ、恐れ、寂しさなどの苦痛の感情に根ざしており、しばしば腹痛や頭痛として現れます。
エルの心理報告書には、彼女の内面化行動は「重大」と記されていました。
報告書は、エルの苦悩について私が疑っていたことを立証していました。
エルを助けるために何に焦点を当てるべきかを教えてくれました。
また、サムが暴力をふるう前に介入できるよう、何が引き金になるのかを学びました。
そして、サムの暴力的な反応、特に妹に対する反応を改善するために、支援の取り組みをもっと多くしました。
エルのセラピストも見つけました。
4年前にサムが自閉症と診断されたとき、学ぶべきことがたくさんあり、それでもわからないことが多くあるだろうことはわかっていました。
しかし、それが妹のエルにどれほど劇的な影響を与えることになるのか、私はわかっていませんでした。
自閉症でのパニックによって、爆発的な行動をするきょうだいがいることの不安に対して、魔法のような解決策はありません。
しかし、特別なニーズを持つ一人の子どもの世話をするときに、決してもう一人の子どもを見過ごしてはいけません。
(出典:米Scary Mommy)
うちの子は、重度の自閉症、知的障害で話すこともできません。
しかし、人に対して攻撃するようなことは一切ないので、きょうだいにもこうした心配は皆無でした。
ただ、遊び盛りの小さな頃に
「話すことも一緒に遊ぶこともできないので、つまらない」
きょうだいから、そう言われたときには、その気持もよくわかるので複雑な心境になったことを思い出しました。
(チャーリー)