- 挑戦や練習に取り組む際、どんなサポートが必要なのか?
- インクルーシブな環境での成長は、どのような影響を与えるのか?
- 特別な支援や理解を受けることなく、どのようにして新しい環境に溶け込むことができるのか?
7歳になる息子のリースが嬉しそうに道場に入ってきました。
何年もかけての挑戦、練習、計画。
他の家族にとっては簡単なことでも、私たちにとってはいくつもの壁を打ち砕くようことでした。
新しい環境、人の集まり、威圧的な音に対処する能力、何が起こっているのかわからない不安。
私の息子、リースは自閉症です。
でも、だからといって、自分なりのやり方で物事を学んだり、経験したりすることができないわけではありません。
練習の間、リースはマットの周りを走り回り、マットの外に出て、何度も他の子どもたちの真ん中に寝そべって転がっていました。
柔道の技は一つもできず、指示に従うこともほとんどできない状態でした。
ここに来るまでに、こんなことを言われました。
「もう、何年か経ってから」
「あなたの息子には無理だよ」
「この子に必要な指導がここでは難しいです」
これらはすべて、他のスポーツの練習中に聞かされた言葉です。
私の息子には居場所がないのだと感じさせるものでした。
私はまた、そうしたことを言われるのだろうと思っていました。
柔道の先生が私に近づいてきて、微笑みました。
「何をしてもかまわない、この子をここに連れてきてください。
時間がかかるかもしれません。
でも、連れてきてください」
今まで聞いたことのないような言葉でした。
私は「わかりました、そうします」と返事をした後、息を整え、うれしい涙をこらえました。
それから数週間、数カ月、リースは毎週柔道に通いました。
私も一緒にアシスタントコーチを務めることになりました。
リースがマットの上を転がるのを嫌がるときには、リースを私の背中に乗せて、私の筋力トレーニングを手伝ってもらったりするようにしました。
どの先生も自閉症や特別な支援を必要とした経験はありません。
ただ柔道が好きで、情熱を傾けて子どもたちに教えていました。
息子も一緒に取り組むようになりました。
息子は横に座っているわけでもなく、一対一で傍観しているわけでもありません。
息子はここの一員になりました。
先生が息子を見て、どの子となら一緒に組んでも大丈夫かを判断し、その子とペアを組むようにしてくれました。
息子のリースが練習に参加しているだけではありませんでした。
他の子どもたちも、世界の見方が違う少年について教わることになりました。
そして、いろいろな人が参加することの大切さ、そして参加できる方法を見つけること、その結果、異なる能力を学び、あらゆる人を受け入れることができることを学んだようです。
インクルーシブは、多くのところで謳われています。
すべての能力のために門戸を開くと宣言しているのです。
しかし、多くはそのような約束に応えてはいません。
ここの柔道場は追加料金などをとることもなく、私の息子に対応する専任の人材を雇用することもありませんでした。
ただ、柔道を学ぶというただ一つの目的のもと、あらゆる人の心が集うむ方法を教えてくれました。
私は本当に感謝しています。
私とリースは柔道を学ぶようになって7ヶ月しかまだ経っていません。
数年もしたら、どれほど息子は成長するでしょう。
(出典・画像:英BRITISH JUDO)
楽しめることが共通であれば、その結果、仲良くなるのは間違いありません。
「仲良く」が先にあると、かたちばかりで、むしろ仲良くなるのは難しくなります。
まず、楽しめることを見つけるのが一番大事だと思います。
(チャーリー)