- 自閉症の子どもが水の安全を学ぶためのプログラムはありますか?
- 自閉症の子どもが安心してビーチで過ごすためには、どのような対策が必要ですか?
- 子どもが自閉症スペクトラムの場合、どのようなアクティビティがコミュニケーション能力の向上に役立ちますか?
ブロンテのライフセーバーが見守る中、オリー・ヘンレティは海で泳ぐことへの不安を克服したようです。
8歳のオリーはクラゲのように水に浮かび、水泳のレッスンを受けています。
母親のヴァナ・ノウン=ヘンレティは、「ディッパーズ」プログラムが、水の外でも息子の自信を育んでくれることを願っています。
「息子は自閉症スペクトラムのためにコミュニケーションに問題を抱えています。
しかし、社交的で活動的なことが大好きです。
ディッパーズのようなプログラムは、ビーチの安全に対する意識を高めるだけでなく、その機会自体も価値のあるものなのです」
オリーは、自閉症スペクトラムの子どもたちのために開発された、教育プログラムのディッパーズに参加した子どもたちの一人です。
砂の城作りや綱引きから、波の上を飛び跳ねたり、泡のサーフボードを使ったりと、子どもたちは砂浜やビーチの荒波から守られた岩穴でアクティビティにチャレンジしました。
オーティズム・スウィムの創設者であるエリカ・グリーソンは、自閉症スペクトラムの子どもたちにとって水の安全が確保されていないことが、ディッパーズを始めたきっかけだと言います。
「私は医師として複雑なニーズを持つ自閉症スペクトラムの子どもたちを診てきました。
しかし、ここ地元の水に関わるサービス事業者は、そうした子どもたちを受け入れる準備ができていませんでした」
2017年のアメリカの研究によれb、自閉症スペクトラムの子どもたちは、同世代の子どもたちよりも160倍も溺れる可能性が高くなっています。
ノウン=ヘンレティは息子のオリーが、恐怖のせいでビーチでの楽しさを逃して欲しくないと話します。
「水の中や外での危険に対して注意し、そして、ビーチは楽しむための場所であることを学んでほしい」
サリー・スノーの10歳の双子の女の子、ソフィーとホリーも、ディッパーズプログラムに参加しました。
「2人とも水が大好きです。
大きくなって自分で泳げるようになるために、水の安全について学んでほしいと思っていました」
双子がビーチの砂や騒音、人ごみに慣れるにはかなりの年月がかかりましたが、今ではサーフィンを始めたら止まらないと、スノーは言います。
「このままでは、ここオーストラリアからニュージーランドまで行ってしまうかもしれません」
グリーソンは、自閉症スペクトラムの参加者に水の安全を教えることは、簡単ではないと言います。
「私たちは、水が自分の感覚を和らげてくれるために、好んで水に向かっていくような人たちと一緒に取り組むこともあります。
いったん水の中に入ってしまうと、そうした人たちは危険やリスクを認識する能力が低下してしまいます。
また、これまでに水泳の授業がうまく学べなかったために、水泳のスキルがとても低いこともあります」
スノーさんは、ディッパーズ・プログラムが、自閉症の子どもたちに、より多くの水の安全技術と自立をもたらし、学校の先生やセラピスト以外の人たちからも学ぶ機会を得てほしいと言います。
「自閉症の子どもたちは水遊びを強く好みます。
そのため、忍耐力を高めることを学ばなければならないでしょう。
まず、すぐに理解してくれませんが、砂遊びを先にすること身に付けると良いです」
参加しているライフセーバーたちもまた、この機会から貴重なスキルを得ることができるだろうとスノーは言います。
「彼らは忍耐を学ぶはずです。
簡単なことだと思い込んでいることが、自閉症の子どもたちには難しいこともあるのです」
そしてスノーは、子どもたちの勇気と決意に感動すると言います。
「スキルの習得には時間がかかります。
しかし、この子たちがライフガードやヘルパーから何かを学んだとき、彼らはとても誇らしく感じ、その努力と献身に価値があることを知るからです」
ライフセーバーのギャビー・ナハーも、ディッパーズプログラムの運営には情熱を持っていると言います。
「私たちは、さまざまなニーズや能力を持つ子どもたちがビーチを安全に楽しむ方法を学ぶ手助けをする機会に携わることに喜びを感じています」
(出典・画像:豪The Sydney Morning Herald)
うちの子も小さなころから水が大好きでした。
プールはもちろん、小さかったのでお風呂の中でもプカプカよく浮いていたものです。
近くに水辺があれば、危険なこともよくわかります。
楽しむために、安全のために学ぶ、こうした機会は本当に重要でしょう。
(チャーリー)