- 自閉症や発達障害を持つ人の感覚ニーズに合った自然歩道がどのような特徴を持っているのか?
- その自然歩道が持つ効果について、どのような声が寄せられているのか?
- 自閉症スペクトラムの子供たちにとって、この特別な自然歩道がどのような影響を与えているのか?
他にはない1マイル(約1.6キロメートル)のハイキングコースです。
米レッチワース州立公園のハンフリー・ネイチャーセンター近くの森の中に、自閉症やその他の発達障害を持つ人たちの感覚ニーズに対応するために特別に設計された、全米初の自然歩道がオープンしました。
この発達障害の人向けの自然歩道には8ヶ所、感覚に優しい場所が設けられています。
自然をモチーフにした楽器で心を落ち着かせる「ミュージックサークル」や、棒や枝を使って砦を作る「デザインゾーン」、砂や丸太、川石などさま楽しめるざ「プレイフルパス」などがあります。
この歩道の共同設立者である元教育者のローレン・ペンマンは「本当にユニークな場所です。ぜひ体験してみてください」と語ります。
歩道の途中には、木製の遊具が設置されたセンサリーステーションがあります。
1つのステーションには3つの布製の抱っこ用ブランコがあり、歩道の2箇所には大きな木製のグライダーも設置されています。
また、近くのジェネシー川の峡谷で142年間にわたって使われていた鉄道の架台を利用したベンチもあります。
森の天蓋の下の歩道は、松の独特の香りに包まれています。
ペンマンは、自閉症スペクトラムの孫を持つ二人の友人が、レッチワースの森の中で静かな時間を過ごしているのを見て、このアイデアを思いついたと言います。
このプロジェクトについて調べているうちに、水の流れと松葉の香りの組み合わせが、脳内の自然なセロトニンを刺激するという証拠を見つけたと説明してくれました。
また、歩道を利用した保護者は、気が散ったり興奮したりしがちな子どもたちが、公園にいることで落ち着くようになったといいます。
「そこで、私たちは信念を持って取り組みました。
そして今のところ、効果が出ているようです」
特別支援教育を行う理学療法士のスーザン・ステファノンは、小学生の10人を連れてここを歩きました。
「すごいです。とてもよく考えられていますね」
歩道では、さまざまな体験活動ができるだけではありません。
子どもたちにとって、自然の中で心が癒され、森の中で自由に動き回れる素敵な場所になります。
親が子供を連れてきても、安心して過ごせる場所だと思います」
ステファノンは、トレイルでの時間を参考にして、自然の中で学んだことや経験を教室で活かすことを考えているそうです。
ある男の子は、この道を探検するのがとても好きだと言っていました。
「ここが好き。完璧だよ」
ペンマンは、レッチワースにトレイルを設置するまでの7年間のプロセスを、継続的な進化と表現しました。しかし、ペンマンは、レッチワースには何か特別なものがあり、そこにトレイルがあるべきだと考えていたと言います。
いずれも教育関係の仕事をしていたベンマンたち3人の女性は何年もかけて設計と資金調達を行い、2021年1月からこの歩道を建設を開始し、10月にオープンしました。
そのときベンマンはこう語っています。
「私たちの願いは、この発達障害の方たち向けの自然歩道がさきがけとなって、他の場所にも作られるようになることです」
石が敷き詰められたこの歩道は、車椅子、ベビーカー、歩行者にも適したものになっています。
(出典・画像:米Democrat&Chronicle)
暑い季節が過ぎました。
私もうちの子を連れて、公園などいろいろ散歩に連れていくつもりです。
こんな歩道が身近にあったらいいですね。
(チャーリー)