- 動物セラピーは、どのように自閉症や発達障害の人たちのコミュニケーション能力や不安への対処に役立つのか?
- 自閉症をもつ子供や大人にとって、動物との関わりはなぜ特別な意味を持つのか?
- 野生動物公園が自閉症や発達障害をもつ人やその家族にとって、どのような支えを提供しているのか?
英国ケント州アインズフォードにある野生動物公園、イーグルハイツは1996年にアラン・エイムズが設立しました。
設立から25年が経過した現在、パークには6頭のアルパカ、30頭のハスキー犬、100羽以上の猛禽類、9頭のミーアキャット、4頭の羊が暮らしています。
アランの娘のサマンサは、自閉症をかかえる8歳の息子のアーチーにとって、ここが大きな心の支えになっているといいます。
自閉症はときに人との交流やコミュニケーションに困難をかかえますが、このパークで育ったアーチーは「家族」のように動物たちと絆を深めることができます。
「息子はここ、イーグルハイツが大好きです。
とても特別な場所で、動物や鳥たちは息子の家族のようなものです」
動物やペットのセラピーは、自閉症の人が他人との関わりを深め、コミュニケーション能力を高め、不安に対処するのに役立ちます。
サマンサは、自分や兄がいつもそうであったように、息子が自然や動物の生活に浸ることができることを喜んでいます。
「私たちは本当に動物に夢中になりました。
幼い頃から鳥を飛ばしていましたし、他の動物のお手伝いをしているうちに、さらに夢中になりました。
鳥を見たときに人々が驚く様子を見ると、羨ましいと思うことがあります。
それは、いつも私たちはそうした動物に囲まれていて、日常茶飯事なので、驚くようなことはもうないからです」
今、自閉症のアーチーは母、サマンサの後を継いでいます。
6歳になったアーチーは、猛禽類の飛ばせ方を習い始めました。
とくにペペと名付けられたメガネフクロウと仲良しになっています。
8歳で鳥の飛ばせ方を覚えたサマンサは、現在、パークのビジネス面により深く関わっていますが、閉園時間になると、こっそりと動物たちと一緒に寝るなど、パークの動物たちに癒しを求めています。
「16歳になってからは、よりオフィス側の仕事をするようになりました。
でも、動物たちと関わっていないわけではありません。
最近、アルパカを6頭、羊を数頭購入しました。
閉園時間になるとこっそりオフィスを抜け出して、彼らと一緒に干し草の中に寝そべっています。
一日の疲れを癒すのにとてもいいんです。
ここでの生活は素晴らしいものです。
良い仕事をしていて、それを楽しんでいます。
これは父と母のおかげです。
両親の情熱は、野生動物を人々や地球と共有することであり、私たちは常に人々に自然界への配慮を呼びかけています。
ここは私たちの家です。私はここで育ち、今はアーチーが同じように暮らしています。
本当に特別な場所です。世界のためにもここを変えることはできません」
(出典・画像:英METRO)
必要とする人に癒やしを与えてくれる特別な場所。
ずっとずっと、続けて頂きたく思います。
(チャーリー)