- 自閉症を持つ子どもや大人が、自分の違った能力をどのように受け入れているのか?
- 早期診断と療育が自閉症スペクトラム障害を持つ子どもにどのような影響を与えるのか?
- スポーツやコミュニティ活動が、発達障害や知的障害を持つ子どもたちにどのような影響を与えるのか?
オリー・ショートは自閉症スペクトラム障害(ASD)をかかえています。
しかし、12歳のオリーはそれを障害だと感じたことはありません。
「違った能力なんだよ」
そう、オリーは言います。
今シーズン、ボールボーイとしてオリーが活躍しているサンシャインコーストファルコンズのラグビーチームでは、オリーは貴重な存在となっています。
「ずっとボールボーイをやりたかったんだ。
同じマンションに住んでいるティムは、サンシャインコーストファルコンズのマネージャーをしていて、
僕のお父さんがボールボーイをできないかどうか尋ねたら、OKしてくれたんだ。
選手たちは僕のことが大好きで、みんな僕のことを知っているんだ。
みんな僕のことを知っていて、この場所にいられることを嬉しく思ってる」
オリーは試合の準備を手伝うことがよくあります。
「ボールボーイがいないと大変なんだよ」
オリーは、ファルコンズの「フッティー・フォー・キッズ」プログラムにも参加しています。
このプログラムは、主なスポーツに参加できない障害をかかえる子どもたちのために行われているものです。
「僕自身が自閉症なので、子どもたちを助けるのは好きなんです。
人を助けるのが好き。
心優しい行動なんだ」
オリーの母親のアニータによれば、オリーは8年前に自閉症スペクトラム障害と診断を受けました。
「息子は4歳で診断され、多くの療育を受けました。
それが大きな違いを生んだのだと思います。
息子は常に人と関わり、大人と話すこともできます。
早期診断が本当に息子に良かったのだと思います」
母親のアニータは、オリーが夢中になれるものを見つけられて、とても良かったと言います。
「私たちは、息子がここで成し遂げたこと、そして息子が今行っているすべてのことを本当に誇りに思っています。
息子はとても素晴らしい心を持っています」
ファルコンズの最高責任者であるクリス・フラナリーは、オリーがチームに素晴らしい貢献をしてくれたと語ります。
「オリーはまさにチームの一員として成長しています。
オリーは、フッティー・フォー・キッズのコートの準備などもしてくれ、一日中走り回って参加しています。
そして、ボールボーイもしているので、一日が終わる頃にはかなり疲れているはずです」
オリーは、いつかサンシャインコーストファルコンズでプレーすることを夢見ています。
そうなって、自分の旅が同じような子どもたちに刺激を与えることを願っています。
「夢に向かって頑張ればいいんだ。
僕は止まらない。
だから、みんなも止まらなければいいんだ」
フラナリーは、2014年から行っている「フッティー・フォー・キッズ」プログラムは、クラブにとって重要な役割を果たしていると言います。
「これは、私たちが地域社会に恩返しをするための一つの方法だと思います。
このプログラムは、障害を持っていたり、主流のクラブやサッカークラブに参加できない子どもたちを対象としたスキルセッションです。
ファルコンズのホームゲームの前にここに連れてきて、静かな環境の中で、子どもたちに楽しんでもらいながら、ちょっとしたスキルを身につけてもらうんです」
ファルコンズの選手の多くも参加しています。
「子どもたちや親御さんたちの笑顔を見ると、やりがいを感じます」
(出典・画像:豪abc)
見るだけでなく、参加する、一員になる。
それはうれしくて、すごく成長にもつながるはずです。
スポーツに限らず、こうした機会がどんどん増えるといいですね。
(チャーリー)