- 自閉症や知的障害がある成人は新型コロナウイルスに感染しやすいですか?
- 発達障害や知的障害のある人は新型コロナウイルスに感染すると重症化しやすいですか?
- 新型コロナウイルスに対するワクチン接種は、発達障害や知的障害のある人にとって重要ですか?
自閉症の成人、知的障害のある成人、精神科の診断を受けている成人は、新型コロナウィルスに感染した場合に、より重篤な疾患を経験する複数の危険因子を有していることが、米ドレクセル大学のA.J.ドレクセル自閉症研究所の研究で明らかになりました。
自閉症の成人、知的障害のある成人、精神科の診断を受けている成人における新型コロナウィルスのリスク要因を特定することは、ワクチン接種、検査、マスク着用、ソーシャルディスタンスなど、公衆衛生上の取り組みや臨床実践の優先順位を決める上で重要です。
さらに、リスクを認識することは、これらの集団をケアする際の意思決定に役立ちます。
研究者らは、こうした人たちの新型コロナウィルスの危険リスクの高さを調べました。
調べた米メディケイド(米低所得者向け医療保険)のデータは2008~2012年のものですが、居住施設での生活などの危険因子は、時間の経過とともに減少しているとは考えられないと指摘しています。
自閉症研究所の研究員で本研究の筆頭著者であるホイットニー・スコット博士はこう言います。
「これらのハイリスク集団は医師に認識されるべきであり、ワクチンの啓蒙と教育を優先的に行うべきです」
自閉症の成人は、精神疾患を持たない神経質な成人と比較して、入所施設での生活、外部の介護者からの在宅サービスの利用、必ずしも必要といえない入院の経験、リスクの高い健康状態にある確率が高いことがデータで示されました。
知的障害のある成人もリスクが同程度であることがわかりました。
その他の精神疾患を持つ成人は、精神疾患を持たない成人と比較して、居住施設で生活し、外部の介護者からサービスを受け、必ずしも必要といえない入院をしている可能性が高いことがわかりました。
リスクの高い健康状態にある確率はそうでない人にくらべて3倍高くなっていました。
研究者らは、2008~12年にメディケイドに登録された20~64歳の自閉症、知的障害、精神疾患のある成人と、精神疾患のない成人を対象に、新型コロナウィルスの感染リスクを高める因子を調べました。
無作為に抽出されたサンプルのうち、精神疾患のある人は372807人、精神疾患のない人は683778人でした。
自閉症の成人と知的障害の成人については、31101人が自閉症、52049人が知的障害を伴う自閉症、563558人が自閉症でない、知的障害と診断されていました。
「自閉症の成人、知的障害の成人、精神障害の成人は、新型コロナウィルスに感染する危険因子を持っている割合が高く、感染すると重症化しやすいことを、医療従事者、政策立案者、支援者は認識すべきです」
そう、この研究の共著者である、自閉症研究所の政策分析センター長兼ライフコース・アウトカム研究プログラムのリーダーであるリンゼイ・シア博士は述べています。
これらの高いリスクをかかえる人たちに、ワクチンを接種するための支援活動を強化することが重要であることもシア博士は付け加えます。
「このような人たちがワクチンを接種するためには、かかりつけ医などすでに関係を持つ信頼できる医療機関が最適な立場にあるかもしれません。
また、マスクなどの着用、物理的な距離の維持、手洗い、人混みを避ける、換気を良くするなどの安全対策に関する最新の情報を提供する努力も必要です」
この研究「Covid-19 Risk: Adult Medicaid Beneficiaries with Autism, Intellectual Disability, and Mental Health Conditions」は、2021年8月の「Autism」に掲載されています。
うちの子は、いろいろ素材を変えたりしましたが、なかなかマスクを着けてくれません。
すぐにとってしまいます。
また、いろいろなものや場所をペタペタ触りますが、自分から手を洗ったりすることはありません。
そして、特別支援学校やデイサービスでも、感染者が出始めました。
ワクチンも打てましたがまだ1回目。
できる限りのことはしていますが、とても心配です。
(チャーリー)