- 自閉症の少女や女性が診断や支援を受ける際に直面する偏見はどのようなものか?
- 自閉症の女性が大人になるまで診断の対象にならない理由は何か?
- 自閉症スペクトラム障害のリスクがある子どもに見られる兆候はどのようなものか?
自閉症スペクトラムの人たちの支援については理解されてきていますが、彼らが直面する問題の多くは、周囲の人たちの偏見によって引き起こされています。
これは、自閉症の少女や女性に顕著に見られます。
自閉症の少女が大人になるまで診断の対象にならないことがよくあるといいます。
そのような女性は、仕事をして自分の生活を維持しているという機能的な面がある一方で、個人的にも仕事上でも支障をきたすような精神的な葛藤を抱えていることがあります。
自閉症は、男の子の方が4倍多いと言われていますが、女の子の場合、いくつかの症状が見られるにもかかわらず、子どもの頃に診断されないことが多くあります。
自閉症の男の子は、特に思春期になってテストステロンが体内に充満してくると、目立ちやすい傾向があります。しかし、自閉症の女の子は、同じストレスや感覚の過多を経験ていても、それほど注目されてない可能性があります。
子どもが自閉症スペクトラム障害のリスクがあることを示す兆候には次のようなものがあります。
- 生後6ヶ月までに、笑顔や喜びの表情を見せない
- 生後9ヶ月までに、音を共有したり、顔の表情を認識したりしない
- 12ヶ月までに、喃語やジェスチャー(例:指差し、手差し、手振り)をしない
- 16ヵ月までに単語を話さない
- 24ヵ月までに意味のある2語のフレーズを話さない
- 年齢に関係なく、言葉やおしゃべり、社会性が失われている
残念ながら、私たちの社会が重んじる女性的価値観の多くが、女の子の自閉症の評価に影響を与えているのは事実でしょう。
自閉症の人の多くは規則や秩序を好むので、自閉症の女の子は規則に基づいた環境で成功するかもしれません。
静かであること、質問をしないこと、自分の中に閉じこもることなどは、若い女性の立派な特徴、あるいは少なくとも許容できる特徴と見なされます。
そのために、自閉症の女性が感じているかもしれない痛みが見えなくなってしまいます。
また、医療関係者に相談したとしても、偏見が診断の妨げになることもあります。
自閉症は一般的に男性の病気だと考えられてきました。
現在は、医師たちはこれを変えようとしています。
これまで実際には、少女や成人女性は、全体的に男性と同じレベルのケアを受けておらず、医療従事者が少女の自閉症を診断できないのは、その格差の延長線上にあります。
繰り返しになりますが,もし自分の娘や息子に自閉症スペクトラムの兆候があると感じたら,すぐに医師に相談してください。そして、恐れずに質問してみてください。
(出典:米Daily Herald)(画像:Pixabay)
過去、自閉症の男性の特徴に注目したために、女性が見過ごされてしまった。
その特徴は社会が期待する「女性像」の許容内であったために、なおさらに。
しかしながら、実際は自閉症の女性、当人たちはずっと問題をかかえている。
これまでにも多く、そうしたことが指摘されています。
そうした状況は変わってきました。変えなければなりません。
(チャーリー)