- 自閉症を持つ子どもでもスポーツで成功することは可能ですか?
- 発達障害がある場合、その特性がスポーツなどの特定の活動において役立つことはありますか?
- 自閉症を持つ子どもをスポーツに参加させることで得られるメリットは何ですか?
発達障害である自閉症をかかえる若いレーシングドライバーが、今回の勝利の経験を全国的な舞台につなげ将来は、F1での活躍を目指しています。
11歳のスタンリー・ドナルドソンは、10歳の頃からレースに参加しています。
今回、英国インドアカート選手権(BIKC)のローカルラウンドで優勝しました。
スタンリーは、ストレットン・サーキットのスプリント・シリーズで優勝し、より大きな賞を目指します。
スタンリーは8歳のときに診断されました。
母親のポーラは、その自閉症が息子の生活、特にサーキットでの生活に役立っていると考えています。
「息子はカートに乗ると、すごく集中しています。
それは自閉症のおかげだと考えています。
息子にとっては、自閉症は価値をもたらしています。
今は、明確な人生の目標をもっています。
レーシングドライバーになろうとしています。
そのためのスキルもあるので、できるだけのチャンスをつくるようにしています」
スタンリーは、友だちの誕生日パーティーでカートを見て、すぐに夢中になりました。
「速く走ることで得られるスピード感やスリルをとても楽しんでいます」
そう、スタンリーは言います。
「良いラップが取れれば、本当に満足です。
今年の終わりか来年の初めには、全国大会に出場したいと思っています。
最終的には、F1ドライバーになって、F1レースで優勝することが目標です。
しかし運転中は、集中して何の感情も持たないようにしています」
そして、スタンリーにとってのヒーローがいます。
1976年のドイツGPでの恐ろしいクラッシュから立ち直り、世界の頂点に立ったオーストリア人F1ドライバーの故ニキ・ラウダです。
「ラウダは、ドイツGPで大事故を起こし、大やけどを負ったにもかかわらず、世界チャンピオンになったんだ。
ラウダが成し遂げたことは、僕には驚きです」
まだスタンリーは小学生ですが、そのポテンシャルの高さから、若い才能を育てるオレンジエイペックスレーシングチームの一員となりました。
父親のポーラも息子の人生にこのスポーツがもたらすメリットを認識し、熱心にサポートしています。
「息子はもともと車に興味があったのですが、何か特別なものを見つけたような感じでした。
以前は人付き合いに苦労していましたが、カートを通じて友だちができ、自信にもつながりました。
スタンリーは障害を持っているのではありません。
異なる能力を持っているだけです。
スタンリーは、集中力、決断力、理解力、そしてコース上で指示を受けて実行するスキルがあります。
お金はかかりますが、できる限りサポートしたいと思っています」
(出典・画像:英Butland&Stanford Mercury)
大好きなことを見つけて、それで人生を過ごせるようになったら最高です。
そんな応援をしたいものです。
(チャーリー)