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自閉症の子はよく眠れると問題行動や親の幸福感が大きく改善

time 2021/07/03

この記事を読むのに必要な時間は約 3 分です。

自閉症の子はよく眠れると問題行動や親の幸福感が大きく改善
  • 睡眠の質と量が改善されると、自閉症スペクトラムの子どもやその家族にどんな影響があるのか?
  • 自閉症の子どもたちの睡眠問題と問題行動の関連性はどのように理解されているのか?
  • 睡眠治療が自閉症スペクトラムの子どもやその家族にどんな効果をもたらすのか?

ニュージーランドのカンタベリー大学の研究によれば、自閉症スペクトラムの子どもの睡眠問題が軽減されると、子どもの行動や親の幸福感が大きく改善されることがわかりました。

子どもの睡眠と行動上の課題との関連性は確立されていますが、子どもの睡眠の量と質を高めることで、発達や機能の主要な領域に全般的なメリットがあるかどうかを検証した研究はこれまでほとんどなかったと本研究の筆頭著者であるローリー・マクレイ准教授は言います。

「睡眠の問題は、自閉症スペクトラムの子どもたちの40〜80パーセントがかかえています。
自閉症の子どもたちは、睡眠の問題に関連して、問題行動を起こしてしまうことが少なくありません。

このことから、睡眠は、子どもの日中の行動、機能、福利厚生、さらには親の精神的健康や福利厚生に大きな副次的効果をもたらす重要な行動の一つであると考えられます」

今回の研究では、自閉症スペクトラムの子ども41人に行動的睡眠治療プログラムを提供すると、そのうちの38人に睡眠問題の減少が観察されたという先行研究のデータを使用しました。

「さらに研究を進めると、睡眠治療の結果、不安、抑うつ、社会的引きこもりなどの子どもの内向的行動、攻撃性などの外向的行動、自閉症症状の重症度評価に改善が見られました。

また、母親の睡眠の質や親のストレスレベルにもわずかながら改善が見られました。

この結果は、睡眠の問題を優先的に評価し、治療することの重要性を示しています。
さまざまな問題行動に対処し、親と家族の幸福度を向上させるための効果的な手段であることを示しています」

このプロジェクトにおいては、マクレイ准教授はカリフォルニア大学の研究チームと協力しました。

また、マクレイ准教授らの研究チームは、より効率的で利用しやすい睡眠治療のモデルや、希少な遺伝性発達障害を持つ子どもたちに対する睡眠治療の副次的な効果についても研究しています。

(出典:ニュージーランド カンタベリー大学)(画像:Pixabay

うちの子は薬を飲むようになってからは良く寝ています。

おかげで家族もよく眠れています。

今までよりも、ぼんやりしていることが少なくなりました。

感情も穏やかな時間が多くなったように思います。

自閉症の人の睡眠と社会性を良くするメラトニンの有効性。研究

(チャーリー)


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