- 山の中で凍えながら2日間生き延びた経験が、その人の身体能力や精神面にどのような影響を与えるのか?
- 自閉症や言葉を話すことができない状況下で、捜索・救助活動が効果的に行われるための方法は何か?
- 自閉症を持つ子供や大人が行方不明になった場合、どのような対策や予防策が有効か?
ウィリアム・キャラハンが山のなかで、凍えながら2日間生き延びてから約1年が経ちました。
そして今日、ウィリアムは自分を助けてくれた救助チームのメンバーに会うことができました。
母親のベニーは、困難な状況下で息子を見つけ出してくれた人たちにずっと感謝をしています。
「救助チームが行ってくれた活動には本当に感謝をしています」
オーストラリアのメルボルンの北、60キロに位置するディスパッチメント山で、昨年の6月、ハイキング中に疾走してしまったウィリアムを500人以上の人たちが捜索しました。
警察とボランティアたちは、数日間あきらめませんでした。
当時捜索を行った、ギャリー・ブーバーはこう言います。
「あそこは本当に凍えるような寒さでした。
しかし、誰もウィリアムを見つけることをあきらめませんでした」
ウィリアムは自閉症をかかえていて、言葉を話すこともできません。
そして落ち着くこともありません。
しかし、それがウィリアムの命を救ったと考えています。
母親のベニーはこう言います。
「山にいる間、息子は一睡もしていなかったはずです。
ずっと動き回っていたからこそ、生き延びることができたのかもしれません」
ウィリアムは救助されてからしばらく、両親から離れようとはしませんでした。
「息子は私たちにずっとくっついていました。
私たちと一緒にベッドで寝ようと初めてしました」
警察や救急隊は、ウィリアムのケースを研究し、自閉症の人のための捜索・救助方法の検討をしています。
ウィリアムの場合には、バーベキューでたまねぎを炒めたり、大好きな「機関車トーマス」の曲を流したりして、ウィリアムをやぶの中から誘いだしました。
オーストラリアのビクトリア州警察のグレッグ・バラス警部はこう言います。
「ウィリアムの捜索で、現在の捜索方法について検討する必要があることがわかりました。
少しだけ既成概念にとらわれずに考えてみました」
ウィリアムの一家はその後、サポートが厚い学校へ転校するために引っ越しました。
「今はいつも注意深く見守れらています」
(出典・画像:豪9NEWS)
無事に救出されて本当によかったです。
うちの子は小さな頃に数回いなくなってしまったことがあります。
本当に恐ろしいことでした。
大きくなってからはありませんが、いつもGPS端末を持たせています。
米国ではいなくなってしまった5歳未満の自閉症の子の6割が死亡
(チャーリー)