摂食障害の4人に1人は自閉症の可能性があると言われています。
これは適切な治療を受けていないかもしれないことを意味します。
11歳で摂食障害を発症し、14歳で神経性無食欲症と診断された20歳のケイラさんの場合がそうでした。
何年も治療を受けてもほとんど回復しなかったため、家族は別の支援方法を模索し、摂食障害と自閉症スペクトラム(ASD)の両方を専門とするセラピストを見つけました。
そしてカイラは、自分にASDの特性があり、それが摂食障害や回復できない原因になっていることに気づきました。
「自分がなぜこのような状態にあるのか、なぜこのような考え方をするのか、すべてが突然理解できました」
カイラは物心ついたときから音に非常に敏感でしたが、これが自閉症の特徴であることには気づきませんでした。
「自閉症からくる感覚的なものだけでなく、実際の摂食障害も同時に抱えているので、食事の時間は本当に大変でした」
ケイラの母親であるベスは、ケイラが初めて摂食障害と診断されたときは怖かったと言います。
「突然、娘が食べなくなってしまったんです。
何かを口に入れようとすることもできませんでした。
親としては、それはとても恐ろしいことです。
私たちが最初に言われた治療は、何が何でも娘に食べさせることでした」
カイラが自閉症であることがわかってからは、母親のベスは治療に別のアプローチをとりました。
「一歩下がって、娘の心の中で起きていることの根源を探らなければなりませんでした。
初めて、娘は話を聞いてもらったと感じ、自分が日々経験していることを理解してくれている人がいると感じたと思います」
このような人を中心としたアプローチにより、ベスは家族がようやく「穏やか」になったと感じました。
豪グリフィス大学の臨床心理学者であるトニー・アットウッド教授によれば、摂食障害のサービスを受ける人の4人に1人が自閉症の特徴を持っているという調査結果があり、摂食障害のサービスを受けたときに初めて自閉症と診断されることもあるといいます。
「自閉症の人は、内面の考えや感情を開示することが困難なアレキシサイミアと呼ばれる症状があることがあります。
そのため、彼らは無口で治療に参加していないように見えますが、考えや感情を言葉に変換することができないことが多いのです」
アットウッド教授は、医療分野では「専門家の孤立」という傾向があり、複数の診断をかかえている人にとっては問題が生じる可能性があるといいます。
「自閉症を専門とする人の多くはは、摂食障害について最低限の知識しか持っていません。
一方で、摂食障害の分野の人は自閉症について最低限の知識しか持っていない可能性があります。
そのために、専門知識を共有するために集まる必要があります」
オーストラリアとニュージーランドの自閉症支援団体のオペレーションマネージャーであるキャサリン・アニアは、このような複合的なアプローチの欠如は珍しいことではないと言います。
「自閉症の人の治療上のニーズを理解するためには、さまざまな症状に関する臨床医のスキルを向上させる必要があります。
自閉症と摂食障害との関連性や、自閉症の他の側面との関連性を理解し、それが患者の生活にどのように影響するか、そしてそれが治療の決定にどのように影響するかを理解する必要があります」
アニアは、自閉症の人が医療を受ける際のニーズをサポートするために、こう言います。
「自閉症と摂食障害の特殊な症状を理解する能力を医療専門家が持てるように、研究とトレーニングを行う必要があります。
自閉症の人を診ている人が摂食障害の兆候を認識できるように。
摂食障害の人が自閉症の兆候を認識できるように」
このような人を中心とした治療は、摂食障害をかかえた自閉症のケイラも支持しています。
回復までの道のりは長かったですが、ケイラは今、自分の経験を他の人に伝えています。
「ひとりではないということを知ってもらいたいのです。
私はこの感情をポジティブな方向に向けることを学びました。
そして、この感情が永遠に続くわけではないことも知っています。
恥ずかしいことではありません。
自分に優しくして、圧倒されるような考えや感情を管理するのを手伝ってくれる信頼できる人をまず見つけてください」
学校から、うちの子を「皮膚科」で見て欲しいと連絡があったりします。
学校の先生からすれば、当然のことだと思います。
傷だらけのためです。
ひっかく行為が止まらないために傷だらけになっているので、まずなんとかその行為を止めたいと、ずっと通っているかかりつけの発達障害の人を専門としている医療機関には相談し、落ち着く薬なども処方して頂いています。
しかしそこには「皮膚科」はないための皮膚についての診断書などは書けません。
なので、別の病院の皮膚科に行くのですが、皮膚科の先生はそうした行為を抑えるような薬は処方できません。
傷に対する薬の処方と診断書を書いてもらいます。
しかし、うちの子のひっかく行為は止まりません。傷がなくなることはありません。
そのためにまた学校から「皮膚科」の依頼〜 と半年単位くらいでそれを繰り返しています。
それが私が最近感じてる、専門領域、「科」をまたぐことにより生ずる問題だったりします。
(チャーリー)