- 自閉症の女性と男性では、どのように痛みの経験が異なりますか?
- 自閉症の人にとっての痛みは、生活にどのような影響を与えるのですか?
- 自閉症の人の痛みのサインを、親や介護者はどのように理解すればよいのでしょうか?
自閉症の女性と女の子は、自閉症の男性と男の子に比べて、障害にともなう「痛み」をより頻繁に、より多く経験していることが、新しい研究で明らかになりました。
また、その結果として、仕事や学校、その他の活動を休む可能性も高くなっています。
共同研究者の米オハイオ州立大学の看護学部のミッシェル・ファイラ助教授はこう言います。
「自閉症の人は、かなりの量の『痛み』を日常的に経験しています。
それが生活に大きな影響を与える可能性があります。
私たちは、自閉症の女性に特化して痛みに対処する方法を見つけたいと考えています」
自閉症の人は、痛みの経験や表現が、自閉症でない人とは異なることがあります。
自閉症の人の中には、自閉症でない人に比べて痛みに鈍感な人がいることを示唆する研究もあります。
一方で、多くの人がより大きな痛みを経験していることを示す研究もあります。
自閉症の人は、感覚の過敏さ、不安、消化器系疾患の併発などにより、慢性的な痛みを感じやすいと言われています。
今回の研究では、自立して生活している自閉症の482人と、親や介護者と一緒に暮らしている自閉症の1471人を対象に、痛みの経験について調査を行いました。
後者のグループでは、親や介護者だけが記入したアンケートもあれば、自閉症の人と一緒に記入したアンケートもあります。
- 自立して生活している自閉症の人のうち、日常的な痛みがあると答えた人は、男性は28パーセントであるのに対し、女性は46パーセントにのぼりました。
- また、過去1年間に痛みのために仕事を休んだことがあると答えた人は、男性の38パーセントに対し、女性は59パーセントでした。
自閉症で自立している成人の70パーセント以上が、先週も痛みを経験したと回答していました。
親と暮らしている自閉症の人のうち、女性と女の子は男性と男の子よりも頻繁に痛みを感じる傾向がありました。
- 親の報告によれば、女性と女の子の17パーセント、男性と男の子の6パーセントが毎日痛みを感じていました。
- また、痛みのために学校やその他の活動を休んだ人は、男性と男の子では45パーセントであるのに対し、女性と女の子では57パーセントでした。
そして、自閉症の人の痛みにについての報告は、自閉症の人自身よりも、親や介護者からは低くなっていました。
- 自閉症の人の55パーセントが先週も痛みを感じていたと報告していたのに対し、親や介護者からの報告では40パーセントでした。
- なお、介護者だけに限れば、介護している自閉症の人が先週も痛みを感じたと答えた人はわずか29パーセントになっていました。
ファイラ助教授によれば、自閉症の人は身体的な不快感の表現が異なるため、親や介護者が痛みのサインを見たり理解したりすることができないために、過少報告につながっている可能性があるといいます。
ファイラ助教授はそしてこう言います。
「その痛みの原因はなんでしょうか。
大きな問題が残っています」
うちの子も、肉体的な「痛み」かはわかりませんが、いつもストレスをかかえていることがわかります。
お話をすることはできず、意思表示もなかなか難しく詳細はわかりません。
手や足などをずっと掻いて、いつも傷だらけです。
傷が治るように保護して、治っても、また掻いての繰り返しです。
そうなる原因、痛みをわかってやれないことに、本当に申し訳なく思います。
(チャーリー)